グーグル、AIメモリ6分の1圧縮技術発表でAIメモリ関連株が急落
グーグルが発表した新技術により、AIの動作に必要なメモリを従来の6分の1に圧縮可能に。AIメモリ関連企業の株価は軒並み下落した。
米グーグルは27日(現地時間)、人工知能(AI)システムの動作に必要なメモリ使用量を従来の6分の1まで圧縮する新技術「Memory Efficient AI(MEA)」を発表した。この技術により、現在主流の大規模言語モデル(LLM)が消費する膨大なメモリを大幅に削減できるとしている。発表を受けて、AIメモリ関連企業の株価は軒並み下落し、業界に大きな衝撃を与えている。
グーグルによると、新技術はAIモデルの推論処理において、重要度の低いデータを動的に識別し、メモリ上から効率的に除去する仕組みを採用している。従来の手法と比較して、処理速度の低下は5%以内に抑えながら、メモリ使用量を83%削減することに成功したという。同社の研究チームは「この技術により、より高性能なAIモデルを一般的なハードウェア環境でも動作させることが可能になる」としている。
この発表を受けて、AIメモリ関連企業の株価は大きく下落した。報道ベースでは、高帯域幅メモリ(HBM)を手がける韓国のSKハイニックスが前日比12%安、同じく韓国のサムスン電子が8%安となった。日本でもAI向けメモリモジュールを製造するキオクシアホールディングスの株価が7%下落するなど、関連企業への影響が広がっている。
AIメモリ市場はここ数年で急激な成長を見せており、業界関係者の推計によると2025年の市場規模は前年比で約3倍の1200億ドル(約18兆円)に達するとみられていた。特にHBMと呼ばれる高性能メモリは、ChatGPTのような大規模AIモデルの動作に不可欠とされ、供給不足が続いていた。しかし、グーグルの新技術が実用化されれば、こうした高価なメモリへの需要が大幅に減少する可能性がある。
一方で、専門家の間では新技術の実用性について慎重な見方も出ている。AI技術に詳しい業界関係者は「メモリ圧縮技術は以前から研究されているが、実際のビジネス環境での安定性や汎用性が課題となる場合が多い」と指摘している。また、グーグル以外のAI企業がこの技術をどの程度活用できるかも不透明な状況だ。
グーグルは今回の技術について、2026年後半からの実用化を目指すとしており、まず自社のAIサービスに導入する予定だ。同時に、技術の一部をオープンソースとして公開する方針も示している。今後、他のテック企業がどのような対応を取るかが、AIメモリ市場の行方を左右することになりそうだ。AI技術の発展における新たな転換点として、業界全体の注目を集めている。
