憲法改正に反対する市民らが9日、東京・永田町の国会議事堂前を中心に、全国各地で抗議デモを実施しました。主催者発表によると、国会前には約3万人が集結し、「憲法を守れ」「平和憲法を護持せよ」などのプラカードを掲げて声を上げました。警視庁の発表では参加者数は約1万5000人とされています。
今回の抗議活動は、高市政権が進める憲法改正論議の加速化を受けて、複数の市民団体や労働組合が連携して企画したものです。国会前での集会と並行して、大阪、名古屋、福岡、札幌など全国20都市でも同様の抗議活動が行われ、全体では推計5万人規模の参加者があったとみられます。
参加者らは「戦争への道を許すな」「9条改憲反対」などのシュプレヒコールを繰り返し、憲法第9条の改正に強い反対の意思を示しました。集会では、憲法学者や弁護士らが壇上に立ち、現行憲法の意義と平和主義の重要性について訴えました。また、戦争体験者による平和への証言も行われました。
高市政権は今年に入り、憲法改正に向けた議論を活発化させており、特に自衛隊の明記や緊急事態条項の創設について検討を進めています。政府は国民投票の実施時期について「適切な時期に判断する」としていますが、野党や市民団体からは「拙速な改憲議論」として批判の声が高まっています。
最新の世論調査では、憲法改正の必要性について「必要」が42%、「必要でない」が45%と拮抗した状況が続いています。特に憲法第9条の改正については、反対が55%と過半数を占めており、国民の間でも意見が分かれている状況です。
主催者側は今後も継続的な抗議活動を予定しており、来月には更に大規模な集会の開催を検討しているとされます。一方、政府・与党は憲法改正に向けた国民的議論の深化を図る方針で、両者の対立は今後も続くとみられます。憲法改正を巡る議論は、来年の参議院選挙でも重要な争点の一つになる可能性が高まっています。
