福島県須賀川市の公立岩瀬病院は4月11日、検診結果をスマートフォンで確認できるデジタルサービスを県内で初めて導入したと発表しました。このサービスにより、患者は病院に足を運ぶことなく、いつでもどこでも検診結果を確認できるようになります。
新たに導入されたシステムでは、専用アプリまたはウェブサイトを通じて、血液検査やX線検査、CT検査などの各種検診結果を閲覧することが可能です。検査結果は検査完了後、通常1~2営業日以内にシステムに反映されるとみられます。患者は事前に登録した個人認証情報を使用してログインし、過去の検診履歴との比較も行えます。
公立岩瀬病院によると、このサービスは特に働き盛りの世代や遠方から通院する患者からの要望が多かったことを受けて導入に至りました。同病院では年間約2万5000件の各種検診を実施しており、結果説明のための再来院が患者の負担となっているケースが課題となっていました。
デジタル化による効果として、病院側は受付業務の効率化や紙資料の削減によるコスト削減効果を見込んでいます。また、患者の待ち時間短縮にもつながると期待されています。セキュリティ面では、医療情報を扱うための厳格なデータ保護基準に準拠したシステムを採用し、二段階認証システムを導入しています。
福島県内の医療機関では、新型コロナウイルス感染拡大を契機として医療DX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みが加速しています。厚生労働省の調査によると、全国の病院のうち約15%がオンライン診療システムを導入済みですが、検診結果のデジタル配信サービスを提供する医療機関はまだ限定的とされています。
今回のサービス開始により、他の県内医療機関でも同様の取り組みが広がる可能性があります。関係者によると、患者の利便性向上と医療機関の業務効率化を両立できるデジタルサービスは、今後の医療業界の標準的なサービスになることが予想されるとしています。公立岩瀬病院では、利用状況を見ながらサービスの拡充や他の医療サービスのデジタル化も検討していく方針です。
