歩数計測によってポイントを獲得できる健康促進アプリ「あるこ」の利用者数が、2026年に入って急速に拡大していることが分かりました。運営会社によると、月間アクティブユーザー数は前年同期比で約40%増加しており、特に50代以上の利用者の伸びが顕著だということです。
「あるこ」は、スマートフォンに内蔵された歩数計機能を活用し、日々の歩数に応じてポイントを付与するアプリです。貯まったポイントは商品券や健康グッズ、地域の特産品などと交換できる仕組みになっています。また、体重や血圧などの健康データも記録でき、総合的な健康管理ツールとしての機能も備えています。
利用者増加の背景には、新型コロナウイルス感染症の影響で在宅勤務が定着し、運動不足を感じる人が増えていることがあるとみられます。厚生労働省の2025年国民健康・栄養調査では、成人の1日平均歩数が過去最低レベルとなっており、意識的な運動習慣の必要性が高まっています。
健康経営に注目する企業も「あるこ」を活用した取り組みを導入するケースが増えています。従業員の健康促進を目的に、企業単位でのチーム戦やランキング機能を利用する企業は、2025年度末時点で約500社に達したとされています。これは前年度から約2倍の増加となります。
一方で、個人情報の取り扱いやプライバシー保護について懸念する声も聞かれます。位置情報や健康データという機微な情報を扱うため、セキュリティ対策の徹底や透明性の確保が重要な課題となっています。業界関係者からは、利用者への十分な説明と同意取得の重要性を指摘する意見も出ています。
自治体レベルでの活用も広がりを見せており、住民の健康増進施策の一環として「あるこ」と連携する市町村も現れています。地域の観光スポットを巡るウォーキングコースと連動させたり、地元商店街での買い物に使えるポイントを付与したりする取り組みが各地で展開されています。
デジタルヘルス市場の拡大とともに、類似のアプリも数多く登場しており、競争は激化しています。差別化を図るため、AI技術を活用した個別の健康アドバイス機能や、医療機関との連携サービスなど、より高度な機能の開発が進められているとみられます。
今後は、高齢化社会の進展とデジタル技術の普及により、健康管理アプリの需要はさらに高まると予想されます。単なる歩数計測だけでなく、総合的な健康プラットフォームとしての発展が期待される一方、個人情報保護や医療との適切な連携など、解決すべき課題も多く残されています。
