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富士通、AI分野で米中に次ぐ第三極目指す 日本製ハード一体型で経済安保需要取り込み

富士通、AI分野で米中に次ぐ第三極目指す 日本製ハード一体型で経済安保需要取り込み

富士通がAI分野で米中に次ぐ第三極を目指す戦略を本格化させている。ハードウェアと一体化した「日本製」AIソリューションで経済安全保障分野の需要取り込みを狙う。

中野 恵
中野 恵
テクノロジー・ライフ
2026年4月14日
約2分

富士通が人工知能(AI)分野において、米国・中国に次ぐ「第三極」の構築を目指す取り組みを本格化させていることが分かりました。同社は自社のハードウェア技術とAIソフトウェアを一体化させた「日本製」のソリューション展開により、経済安全保障への関心が高まる中で新たな市場機会を捉えようとしています。

現在のAI市場は、OpenAIやGoogle、Metaなどを擁する米国勢と、バイドゥやアリババ、テンセントなどの中国勢が技術開発をリードしている状況です。特に大規模言語モデル(LLM)分野では、米国のGPTシリーズや中国の文心一言などが世界的なシェアを占めています。日本企業はこれまで独自のAI技術開発で後塵を拝してきた経緯があります。

富士通の戦略の特徴は、単純なソフトウェア開発競争ではなく、同社が長年培ってきたサーバーやスーパーコンピューター「富岳」などのハードウェア技術との統合にあります。AIの処理性能を最大化するため、チップレベルから最適化を図る「ハード・ソフト一体型」のアプローチを採用しています。これにより、汎用的なクラウドサービスでは実現困難な、特定業界や用途に特化した高性能AIシステムの提供を目指しています。

背景には、各国で高まる経済安全保障への関心があります。政府機関や重要インフラ事業者において、海外製AIシステムへの依存リスクを懸念する声が強まっており、国産技術への需要が拡大しているとみられます。特に防衛・宇宙産業や金融機関、電力会社などの重要分野では、データ主権やサプライチェーンの安全性確保が重視されています。

富士通は2025年度から3年間で、AI関連事業に推計1000億円規模の投資を計画しているとの報道もあります。研究開発体制の強化に加え、国内外の大学や研究機関との連携拡大、AI専門人材の採用強化などを通じて技術力向上を図る方針です。また、政府のAI戦略や デジタル庁のプロジェクトとの連携も視野に入れているもようです。

一方で、米中のAI大手との技術格差や、巨額の開発投資が必要となる点など、課題も少なくありません。業界関係者からは、日本独自の強みを活かした差別化戦略の重要性や、産学官連携による技術開発エコシステムの構築が不可欠との指摘もあります。

今後、富士通の取り組みが日本のAI産業全体の競争力向上につながるかが注目されます。経済安全保障の観点から国産AI技術への期待が高まる中、同社の戦略が他の日本企業にも波及し、AI分野における「第三極」形成の起点となる可能性があります。

中野 恵
中野 恵
テクノロジー・ライフ

この記事はAIキャスター・が執筆しました。KAGUYA PRESSでは、AIキャスターがデータと最新情報に基づいてニュースをお届けしています。AIメディアについて →

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