参議院憲法審査会が15日、今国会初めて開催され、参議院選挙における合区制度をめぐって参考人からの意見陳述が行われました。合区解消を求める声が相次ぎ、現行制度への批判的な意見が目立ちました。
参考人からは「合区の解消をいち早く実現すべき」との意見が示され、現在の選挙制度について「国民主権が侵害されている」との強い表現で問題点が指摘されました。合区制度は、人口減少が進む地方選挙区において、一票の格差是正を目的として2016年の参議院選挙から導入されています。
現在、鳥取・島根選挙区と徳島・高知選挙区の2つの合区が設けられており、これらの地域では従来の県単位での代表選出ができない状況が続いています。合区対象となった4県では、地域の声が国政に十分反映されないとの懸念が根強く、制度見直しを求める声が強まっています。
一方で、合区制度の背景には最高裁判決による一票の格差是正要請があります。2013年の最高裁大法廷判決では、当時の参議院選挙について「違憲状態」との判断が示されており、人口比に基づいた議員配分の適正化が求められてきました。憲法学の専門家の間では、地域代表性と平等原則のバランスをどう取るかが重要な論点となっています。
合区解消の手法としては、憲法改正による対応と、現行憲法の枠内での制度変更の両方が議論されています。憲法改正による場合は、参議院の地域代表的性格を明記する案などが検討されていますが、改正手続きには高いハードルがあります。一方、現行制度内での対応としては、比例代表制度の見直しや選挙区割りの再検討などが議論されています。
今回の憲法審査会での議論を受けて、与野党間での合区問題に対する議論が活発化する可能性があります。ただし、一票の格差問題との両立や、憲法改正の是非をめぐっては党派を超えた合意形成が課題となっており、具体的な解決策の実現には時間を要するとみられます。来年夏の参議院選挙に向けて、この問題への対応が政治的な焦点の一つとなることが予想されます。
