「第2のTSMC」は日本で生まれるか ダイヤモンド半導体に期待の声
次世代半導体として注目されるダイヤモンド半導体の開発が加速する中、日本が世界的な半導体企業を育成できるかに関心が高まっています。
次世代半導体として注目されるダイヤモンド半導体の開発が本格化する中、日本から「第2のTSMC」となる世界的な半導体企業が誕生する可能性について、業界関係者の間で期待の声が高まっています。従来のシリコン半導体の限界が指摘される中、ダイヤモンドを材料とした半導体技術が次世代の主力技術として注目を集めています。
ダイヤモンド半導体は、シリコン半導体と比較して耐熱性や電気伝導性において大幅な性能向上が期待されています。動作温度は従来の約150度から500度以上まで向上し、電力損失は10分の1以下に削減できる可能性があるとされています。特に電気自動車や再生可能エネルギー分野での応用において、大幅な効率改善が見込まれています。
日本国内では複数の研究機関や企業がダイヤモンド半導体の実用化に向けた取り組みを進めています。政府も半導体戦略の一環として、2024年度から5年間で総額約2兆円規模の投資計画を発表しており、その中でも次世代半導体技術の開発支援が重点項目として位置づけられています。
現在、世界の半導体受託製造市場では台湾のTSMCが約6割のシェアを占めており、その時価総額は約70兆円規模に達しています。一方、日本の半導体産業は1990年代には世界シェア5割を誇っていましたが、現在では約1割程度まで低下しているとみられます。
ダイヤモンド半導体の技術開発においては、製造プロセスの複雑さや生産コストの高さが課題として指摘されています。現段階では量産化に向けた技術確立が急務となっており、実用化までには5年から10年程度の期間が必要との見方が一般的です。
専門家からは、ダイヤモンド半導体技術での先行優位を確立できれば、日本が再び世界の半導体市場で主導的地位を獲得する機会になる可能性があるとの指摘も出ています。半導体産業の復権に向けて、技術開発競争の行方が注目されています。
今後は産学官連携による研究開発の加速化とともに、国際的な技術競争での優位性確保が重要な課題となります。ダイヤモンド半導体分野での技術的ブレークスルーが実現すれば、日本発の世界的半導体企業誕生への道筋が見えてくる可能性があります。
