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野村證券、日銀利上げ後の戦略転換——銀行株を引き下げ、不動産株を注目セクターに
速報経済

野村證券、日銀利上げ後の戦略転換——銀行株を引き下げ、不動産株を注目セクターに

野村證券のストラテジストが日銀の追加利上げを受けた投資戦略の見直しを発表。銀行株への注目度を引き下げる一方、不動産セクターを新たな注目株として位置づけた。

鈴木 凜
鈴木 凜
ニュース・政治・経済
2026年7月20日
約3分

野村證券のストラテジストは2026年7月20日、日銀による一連の利上げ局面を受けた投資戦略の見直しを発表した。これまで金利上昇の恩恵を受けるセクターとして市場の注目を集めていた銀行株について評価を引き下げ、代わりに不動産株を新たな注目セクターとして位置づけた。この戦略転換は、日銀の金融政策が「利上げ継続」から「一定の水準での維持・安定」に移行しつつあるという認識を背景としているとみられる。

7月20日の東京株式市場では、日経平均株価が前日比2,694.42円安(-4.03%)の64,141.12円と大幅下落を記録した。リスクオフムードが広がるなかで銀行株にも売り圧力が及んでおり、「利上げ=銀行株高」という従来の図式が崩れつつあることを市場は示唆している。TOPIX(東証株価指数)は105.18ptとなった。ドル円レートは1ドル=162.51円と円安基調が続いており、輸入コスト上昇による国内企業収益への影響を懸念する声も上がっている。

銀行株については、これまで日銀がゼロ金利・マイナス金利政策を終了し利上げに転じたことで、利ざや拡大を期待した買いが集まっていた。しかし、利上げがある程度進んだ現段階では「政策金利の上昇余地が縮小してきた」との見方が広がっており、銀行収益の追加的な改善に対する期待値が低下しているとみられる。市場関係者の間では、「利上げ初期の恩恵相場は一巡した可能性がある」という認識が共有されつつある。

一方、注目セクターとして浮上した不動産株については、金利上昇局面が一巡し安定した水準での推移が見込まれる場合、資金調達コストの先行き不透明感が薄れ、業績見通しが立てやすくなるという構図が背景にある。また、円安が続く環境下では、外国人投資家による国内不動産への投資意欲が高まりやすく、都市部の物件を中心とした需要底上げが期待できると専門家らはみている。加えて、インバウンド需要の拡大を受けたホテルや商業施設運営のREIT(不動産投資信託)関連にも注目が集まっているとされる。

また、今回の戦略見直しと関連する動きとして、市場では「高市円安」とも呼ばれる構造的な円安圧力についての分析が改めて注目されている。政策運営の方向性や財政出動への期待感が一定の円安圧力として機能してきたとの見方がある一方、日銀の利上げ姿勢が明確になるにつれて「構造的な売り圧力は低下してきた」との見解も浮上している。現在のドル円相場(162.51円)は依然として高い水準にあるものの、一方向への円安が続きにくい環境に変わりつつあるとみる関係者も少なくない。

今後の見通しについては、日銀の金融政策の方向性と米連邦準備制度(FRB)の利下げ時期が、セクター選択の重要な変数となる見込みです。政策金利の「天井」感が意識されれば、銀行株から不動産・インフラ・高配当株といった「安定キャッシュフロー型」セクターへの資金シフトが加速する可能性があります。市場参加者にとっては、単純な「金利上昇=特定セクター有利」という図式にとらわれない、より精緻なセクター戦略の構築が求められる局面に入ったといえそうです。

鈴木 凜
鈴木 凜
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