政府は27日、2026年度暫定予算案を閣議決定し、国会に提出する方針を固めた。与党関係者が26日明らかにした。与党側は30日にも暫定予算を成立させたい考えで、野党との協議を急ぐ構えだ。
暫定予算は、本予算の成立が年度内に間に合わない場合に、政府機能を維持するため一定期間の予算執行を可能にする措置。今回の暫定予算案は4月1日から5月31日までの2カ月間を想定しており、総額は約18兆円規模となる見通しだ。
本予算案の審議が長期化している背景には、防衛費増額や社会保障制度改革を巡る与野党の対立がある。野党側は防衛費のGDP比2%への引き上げ方針について「国民への説明が不十分」として強く反発。一方、与党は「国際情勢の変化に対応した必要な措置」と主張し、平行線をたどっている。
暫定予算案には、国家公務員の給与や年金給付など継続的な支出のほか、災害対応や感染症対策に必要な経費も盛り込まれる。ただし、新規事業の予算執行は原則として制限され、経済政策の実行に遅れが生じる可能性もある。
財務省の試算によると、暫定予算での運営が2カ月続いた場合、公共事業の発注遅れなどにより経済成長率を0.1ポイント程度押し下げる影響があるとされる。企業からは「予算の早期成立により政策の予見可能性を高めてほしい」との声も上がっている。
野党側は暫定予算案への対応について、26日の国対委員長会談で「内容を精査した上で判断する」との姿勢を示した。立憲民主党の幹部は「国民生活に直結する予算執行を人質に取るつもりはない」としながらも、本予算案の修正を求める方針だ。
今後は27日の閣議決定後、速やかに衆参両院での審議が始まる見込み。与党は野党の協力を得て30日の成立を目指すが、審議日程は流動的な情勢だ。暫定予算の成立時期により、新年度の政策実行スケジュールにも影響が及ぶ可能性があり、与野党の動向が注目される。
