政府は27日の閣議で、2026年度暫定予算案を決定しました。暫定予算の規模は約15兆円とみられ、主要な政府機能を維持するための最低限の経費を計上しています。高市早苗首相がこだわってきた本予算の年度内成立は、国会審議の遅れにより極めて困難な状況となっています。
暫定予算案には、国家公務員の給与や社会保障費、既存事業の継続に必要な経費などが盛り込まれています。期間は4月1日から5月31日までの2か月間を想定しており、この間に本予算の成立を目指すとしています。暫定予算の編成は2019年以来7年ぶりとなります。
本予算案の審議が遅れている背景には、野党側が求める政府の政策説明が不十分であることや、複数の政策課題をめぐる与野党の対立が影響しているとみられます。特に防衛費の大幅増額や社会保障制度改革などの重要課題について、国会での十分な議論が求められている状況です。
2026年度本予算案の総額は約110兆円規模とされ、前年度当初予算と比較して約3.2%の増額となっています。このうち防衛関係費は約8兆円が計上され、過去最大規模となる見込みです。また、少子化対策や脱炭素社会実現に向けた施策にも重点的に予算配分が行われています。
暫定予算の運用により、新年度開始時点での行政サービスの停止は回避される見通しです。ただし、新規事業の開始や既存事業の拡充については、本予算成立まで制約を受けることになります。経済界からは、公共事業の発注遅れや政策の不透明感による景気への影響を懸念する声も上がっています。
政府は暫定予算成立後も本予算の早期成立に向けて国会審議の加速を図る方針です。与野党間の協議次第では、5月下旬までの本予算成立も可能とみられますが、審議日程は依然として流動的な状況が続いています。暫定予算の延長も視野に入れた対応が求められる可能性があります。
