政府が今年度の暫定予算編成を進める中、国会での審議が不十分だとして野党各党から強い批判が上がっています。暫定予算は本格的な予算成立までの「つなぎ」として編成されるものですが、審議過程で国会軽視との指摘が相次いでいます。
暫定予算は通常、新年度開始時に本予算の成立が間に合わない場合に編成されるものです。今回の暫定予算案は総額で推計約15兆円規模とみられ、主に人件費や既定経費の継続的な支出を賄う内容となっています。政府は4月1日からの予算執行に支障をきたさないよう、3月末までの成立を目指しています。
野党側は、暫定予算であっても国民の税金を使う重要な案件であり、十分な審議時間を確保すべきだと主張しています。特に、委員会での質疑時間が限定的だったことや、資料提出の遅れなどを問題視する声が上がっています。国会関係者によると、通常の予算審議と比較して審議時間が約30%短縮されているとの指摘もあります。
一方、政府側は予算執行の継続性を重視し、必要最小限の項目に絞った暫定予算であることから、迅速な成立が必要だとの立場を示しています。財務省関係者は、暫定予算の性質上、新規政策ではなく継続的な行政運営に必要な経費が中心であることを強調しています。
過去10年間の統計をみると、暫定予算が編成されたのは今回を含めて3回目となります。前回は2019年に編成されており、その際も野党から同様の批判が出ていました。専門家は、暫定予算であっても国会での十分な審議は民主的なプロセスとして重要だと指摘しています。
今後、暫定予算案は参議院での審議を経て、3月末までに成立する見通しです。ただし、本格的な令和8年度予算案の審議では、今回の経緯を踏まえてより丁寧な国会運営が求められる可能性があり、政府与党の対応が注目されます。
