28日の東京債券市場で、長期金利の指標となる新発10年国債利回りが前日比0.055%上昇の2.385%まで上昇し、1999年8月以来約27年ぶりの高水準を記録しました。債券価格の下落が続いており、市場では日本銀行の追加利上げ観測が強まっていることが背景にあるとみられます。
金利上昇の要因として、国内の物価上昇圧力の継続や、米国の金融政策動向への警戒感が挙げられています。3月の全国消費者物価指数(生鮮食品除く)は前年同月比で2.8%上昇(推計)となり、日銀の目標とする2%を大幅に上回る状況が続いているとの観測が市場に広がっています。
債券市場では午前の取引開始直後から売りが優勢となり、10年債利回りは一時2.40%に迫る場面もありました。20年債利回りも2.85%まで上昇し、こちらも約26年ぶりの高水準となっています。市場関係者からは「金利上昇ペースが急激すぎる」との警戒の声も聞かれます。
日銀は今年1月の金融政策決定会合で政策金利を0.25%から0.50%に引き上げており、市場では次回4月の会合でさらなる利上げが実施される可能性が高いとの見方が支配的です。業界関係者の間では「0.75%への引き上げは既に織り込み済み」との見方が広がっており、1.00%への利上げ可能性も議論され始めています。
金利上昇は企業の資金調達コストや住宅ローン金利にも影響を与え始めています。大手銀行では住宅ローンの固定金利を相次いで引き上げており、10年固定型では年2.0%を超える水準まで上昇しているとみられます。不動産業界では「住宅需要への影響が懸念される」との声も出ています。
今後の金融市場動向について、専門家からは日銀の金融政策正常化プロセスが本格化する中で、金利水準のさらなる上昇は避けられないとの見方が示されています。ただし、急激な金利上昇は経済活動に悪影響を与える可能性もあり、日銀がどの程度のペースで政策調整を進めるかが市場の注目点となっています。
