高市早苗内閣総理大臣と参議院自民党との間で、2026年度予算案の審議日程を巡る意見の相違が表面化し、予算案の年度内成立が見送られる見通しとなったことが28日、明らかになりました。関係者によると、参議院側は審議時間の確保を求める一方、政府側は早期成立を目指す姿勢を示していたものの、調整が難航している状況です。
2026年度予算案は総額約110兆円規模とみられ、防衛費の増額や子育て支援策の拡充などが盛り込まれています。衆議院では今月中旬に可決されていましたが、参議院での審議が遅れていました。通常、予算案は3月末までに成立することが慣例となっていますが、今回は4月以降にずれ込む可能性が高まっています。
参議院自民党側は、予算案に関する詳細な説明と十分な審議時間の確保を求めているとされます。特に、防衛費増額の財源確保策や、地方交付税の配分見直しについて、より詳細な検討が必要との立場を示していると報じられています。一方、政府側は経済政策の早期実施を重視し、速やかな成立を目指していました。
予算案の年度内成立が見送られることで、新年度開始から暫定予算での対応が必要となる見込みです。過去10年間で予算案の年度内成立が見送られたケースは2回あり、いずれも政治情勢の混乱が背景にありました。今回のケースは与党内での調整不足が主な要因とみられています。
経済界からは、予算成立の遅れによる公共事業の発注遅延や、企業の設備投資計画への影響を懸念する声が上がっています。業界関係者は、特に建設業界や地方自治体の事業計画に支障が生じる可能性を指摘しています。また、子育て支援策の実施時期も後ずれする見通しです。
高市首相は来週早々にも参議院自民党との協議を再開し、予算案の早期成立に向けた調整を進める方針とされます。ただし、参議院側の要求に応じた修正協議が長期化すれば、成立時期がさらに遅れる可能性もあり、政権運営への影響が注目されています。今後の与党内調整の行方が、高市政権の求心力にも影響を与える可能性があります。
