内閣府と経産省、AI・半導体WGでバーティカルAI投資を議論
内閣府と経済産業省が第2回AI・半導体ワーキンググループを開催し、特定分野に特化したバーティカルAIへの投資戦略について議論しました。
内閣府と経済産業省は4月6日、第2回AI・半導体ワーキンググループを開催し、特定分野に特化したバーティカルAI(垂直統合型AI)などへの投資戦略について議論を行いました。このワーキンググループは、日本のAI・半導体産業の国際競争力強化を目的として設置されており、今回は特に産業特化型AIの育成に焦点が当てられました。
バーティカルAIとは、医療、金融、製造業など特定の業界や用途に特化して開発されるAIシステムを指します。汎用的なAIと異なり、特定分野の専門知識やデータを活用することで、より高精度で実用的な成果を期待できるとされています。近年、ChatGPTのような汎用生成AIが注目される一方で、実際のビジネス現場では業界特化型のAIソリューションへの需要が高まっています。
会議では、バーティカルAI開発への政府支援策について具体的な検討が行われました。関係者によると、研究開発費の補助制度拡充や、産学連携プロジェクトの推進、データ利活用環境の整備などが議論の中心となったもようです。特に、日本が強みを持つ製造業や自動車産業におけるAI活用を加速させるための施策に重点が置かれました。
半導体分野については、AI処理に最適化された専用チップの開発支援についても話し合われました。現在、AI向け半導体市場は米国企業が圧倒的なシェアを占めていますが、日本独自の技術領域での競争力確保が急務となっています。政府は2024年度補正予算でAI・半導体関連に約2兆円規模の投資を決定しており、その具体的な配分や活用方法についても検討が進められています。
国際的には、米国や中国がAI・半導体分野で激しい競争を繰り広げており、欧州諸国も独自の戦略を打ち出しています。日本としては、基礎研究から実用化まで一貫した支援体制を構築し、グローバル市場での存在感を高める必要があるとの認識が共有されました。特に、日本企業が得意とする省電力技術や高精度センサー技術とAIを組み合わせた分野での優位性確立が重要視されています。
次回のワーキンググループは5月中旬に開催予定で、今回の議論を踏まえた具体的な政策提言の取りまとめに向けた作業が本格化します。政府は2026年夏頃までに包括的なAI・半導体戦略を策定する方針で、日本の技術力を活かした独自のポジション確立に向けた取り組みが加速することが期待されます。
