米半導体大手インテルは7日、起業家イーロン・マスク氏が主導するAI用半導体の量産プロジェクトに参画すると発表しました。同社CEOは会見で「製造方法に画期的な変化をもたらす技術革新」と位置づけ、AI半導体市場での競争力強化を目指す方針を示しました。
このプロジェクトは、マスク氏が設立したAI企業xAI向けの専用半導体を大量生産することを目的としています。インテルは同社の最新の製造技術を活用し、従来比で約30%の性能向上を実現する半導体の開発・製造を担当するとみられます。生産開始は2026年下半期を予定しているとされています。
AI半導体市場は急速な拡大を続けており、調査会社の推計では2025年の市場規模は前年比約50%増の800億ドル(約12兆円)に達するとされています。現在はエヌビディアが圧倒的なシェアを占めていますが、インテルやAMDなどの競合他社も巻き返しを図っている状況です。
マスク氏は昨年、OpenAIに対抗するAI企業としてxAIを設立し、大規模言語モデル「Grok」を開発しています。同社は今年に入ってから60億ドル規模の資金調達を完了しており、AI開発に必要な計算能力の確保が急務となっていました。専用半導体の確保により、開発スピードの加速が期待されています。
インテルにとって今回の提携は、AI半導体分野での存在感向上につながる重要な契機となります。同社は近年、スマートフォン向けプロセッサ市場での苦戦や、AI分野での出遅れが指摘されており、業界関係者からは「起死回生の一手」との声も上がっています。
製造面では、インテルの最新の3ナノメートルプロセス技術が採用される見通しです。この技術により、従来製品と比較して電力効率が約40%向上し、AI処理に最適化された設計が可能になるとされています。両社は共同で研究開発チームを設置し、2027年までに次世代チップの商用化を目指す計画です。
今回の提携発表を受け、半導体業界では技術革新の加速と競争激化が予想されています。AI技術の進歩に伴い半導体への需要は今後も拡大が見込まれており、インテルとマスク氏の協業が業界全体にどのような影響を与えるかが注目されます。両社の取り組みは、AI時代における半導体製造技術の新たな標準を築く可能性を秘めています。
