消費者態度指数、3月は大幅悪化でコロナ禍以来の下落幅
内閣府が発表した3月の消費者態度指数は大幅に悪化し、新型コロナウイルス感染拡大期以来の下落幅を記録しました。物価高騰の長期化が消費者心理に深刻な影響を与えています。
内閣府は9日、3月の消費者態度指数(一般世帯、季節調整値)を発表し、前月から大幅に悪化したことを明らかにしました。この下落幅は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で経済活動が制限されていた2020年春以来の大きさとなり、消費者心理の冷え込みが鮮明になっています。
消費者態度指数は、消費者の「暮らし向き」「収入の増え方」「雇用環境」「耐久消費財の買い時判断」の4つの項目について調査し、今後半年間の見通しを指数化したものです。指数が50を上回れば改善、下回れば悪化を示します。3月の調査では、特に「暮らし向き」と「耐久消費財の買い時判断」の項目で大幅な悪化が見られました。
背景には、長期化する物価高騰があります。食料品やエネルギー価格の上昇が続く中、実質的な可処分所得の減少が家計を圧迫しています。また、春闘での賃上げ率は一定の成果を見せているものの、物価上昇率を下回る状況が続いており、消費者の購買意欲の低下につながっているとみられます。
内閣府は今回の結果を受けて、消費者心理に関する判断を「持ち直している」から「弱含んでいる」に下方修正しました。これは2023年秋以来の判断引き下げとなります。特に中高年世帯での悪化が顕著で、将来への不安感が強まっていることが調査からうかがえます。
一方で、政府は消費者心理の改善に向けた対策を検討しています。各自治体では電子商品券の給付事業など、家計支援策の実施が相次いでおり、これらの施策が今後の消費者心理にどの程度の効果をもたらすかが注目されています。
専門家からは、消費者心理の回復には物価の安定と実質賃金の改善が不可欠との指摘が出ています。今後発表される4月以降の指数動向が、日本経済の消費回復のペースを占う重要な指標となりそうです。内閣府は来月も継続して消費者態度の変化を注視していく方針を示しています。
