米アマゾン、クラウドAI関連売上高が年換算150億ドル突破
米アマゾンのクラウド事業におけるAI関連の四半期売上高が、年換算で150億ドルを超えたことが明らかになりました。生成AI需要の急拡大が業績を押し上げています。
米アマゾン・ドット・コムは8日、クラウドサービス事業「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」におけるAI関連の四半期売上高が、年換算で150億ドル(約2兆3000億円)を超えたと発表しました。企業による生成AI導入が加速する中、同社のクラウドインフラへの需要が急拡大していることが背景にあります。
AWSのAI関連売上高は、機械学習サービスや生成AIモデルの提供、GPU等の計算リソースの利用料金などを含んでいます。同社によると、2023年同期と比較してAI関連売上高は3倍以上に拡大しており、クラウド事業全体の成長を牽引する主要な要因となっています。
特に注目されるのは、生成AI分野での競争激化です。アマゾンは独自の大規模言語モデル「Titan」シリーズの提供に加え、他社製AIモデルを利用できるプラットフォーム「Amazon Bedrock」を展開。企業顧客が用途に応じて最適なAIモデルを選択できる環境を整備しています。
業界関係者によると、企業のAI導入において最大の課題は計算リソースの確保とされており、高性能なGPUクラスターを大規模に提供できるクラウド事業者への需要が集中しています。アマゾンは半導体大手エヌビディアとの協力関係を強化し、最新のAI向けチップの安定供給体制を構築しています。
この好調な業績により、アマゾンの株価は前日比で上昇しました。同社のクラウド事業は全体売上高の約15%を占めるものの、営業利益率が高く収益性の面で重要な位置を占めています。競合するマイクロソフトやグーグルも同様にAI関連投資を拡大しており、クラウド市場での競争は一層激化しています。
専門家は、AI関連需要の拡大が今後も継続するとみており、2026年のクラウドAI市場は前年比50%以上の成長が期待されています。アマゾンは年内にもAI関連投資をさらに拡大する方針を示しており、データセンターの増設やAI人材の採用強化を進める計画です。企業のデジタル変革が本格化する中、クラウド各社のAI分野での競争は今後も激しさを増すものとみられます。
