ソフトバンクグループは12日、国産AI(人工知能)技術の開発を目的とした新会社を設立すると発表しました。新会社にはNECやホンダなど合計8社が出資に参画し、日本独自のAI技術開発を推進する方針です。
新会社は高性能な国産AIの開発に特化し、日本語処理能力や日本の文化・慣習に特化したAIモデルの構築を目指します。ソフトバンクが中核企業として運営を主導し、各出資企業の技術やノウハウを結集して競争力の高いAI技術の確立を図る計画です。出資総額や各社の出資比率については、今後詳細が公表される予定となっています。
参画企業には、IT分野で豊富な実績を持つNECのほか、自動車業界からホンダが名を連ねており、幅広い産業分野での応用を見据えた体制が構築されています。業界関係者によると、各社の専門技術を組み合わせることで、単独では実現困難な高度なAI開発が可能になるとみられています。
国産AI開発への注目が高まる背景には、海外企業への技術依存リスクや、日本特有のニーズに対応したAIサービスの必要性があります。特に、ChatGPTをはじめとする海外製生成AIが普及する中で、日本語の微妙なニュアンスや文化的背景を理解できる国産技術への期待が高まっています。
政府も国産AI開発を重要な政策課題として位置づけており、2024年度からAI開発企業への支援策を拡充しています。経済産業省は国産AI技術の育成に向けた予算措置を講じており、民間企業の取り組みを後押しする環境が整備されています。
AI市場は急速な成長を続けており、調査会社の推計では世界のAI市場規模は2030年までに現在の約10倍に拡大するとみられています。日本国内でも企業のAI導入が加速しており、特に製造業や金融業での活用事例が増加している状況です。
新会社は2026年内の本格稼働を目指しており、まずは日本語対応の大規模言語モデルの開発から着手する計画です。将来的には、各出資企業の事業領域に特化したAIソリューションの提供や、他の日本企業向けのAI技術ライセンス事業も視野に入れており、国産AI技術の普及拡大に向けた取り組みが期待されています。
