ソフトバンク、NEC、ホンダ、ソニーの4社は14日、国産AI開発を推進する新会社「日本AI基盤モデル開発」を共同で設立したと発表しました。生成AI分野において激化する米中間の技術競争に対し、日本企業の競争力強化を図る狙いがあります。
新会社では、各社の強みを活かした基盤モデルの開発を進める予定です。ソフトバンクは通信インフラとデータ活用、NECはエンタープライズ向けAI技術、ホンダは製造業やモビリティ分野でのAI応用、ソニーはエンターテインメント・センサー技術での知見を持ち寄るとみられます。
生成AI市場では、米国のOpenAIやGoogle、中国のBaiduやアリババなどが先行しており、日本企業の存在感は限定的でした。特に大規模言語モデル(LLM)の開発には膨大な計算資源と資金が必要とされ、個社での対応には限界があるとの指摘が業界関係者からも出ていました。
国内のAI関連市場は、総務省の推計によると2030年に約15兆円規模に拡大する見込みです。一方で、基盤となる大規模言語モデルの多くを海外製品に依存している状況が続いており、データの機密性や国家安全保障の観点からも国産技術の重要性が高まっています。
新会社の設立により、日本語処理に特化したAIモデルや、製造業・自動車産業など日本が強みを持つ分野でのAI活用が加速する可能性があります。また、企業間でのデータ共有や技術標準化も進むとみられ、国内AI産業全体の底上げ効果も期待されています。
今後、新会社では具体的な開発ロードマップや投資規模の詳細を発表する予定です。日本のAI技術が国際競争においてどこまで存在感を示せるか、産業界の注目が集まっています。政府のAI戦略との連携も含め、国産AI技術の実用化に向けた取り組みが本格化することになります。
