第一生命保険は19日、AI(人工知能)・デジタル技術分野への大規模投資計画を発表しました。2026年度から2030年度までの5年間で、総額4000億円を投じてデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させる方針です。投資の主な対象は査定業務の自動化システムや営業支援ツールの開発・導入となります。
投資計画の中核となるのは、保険査定業務のAI化です。従来は専門スタッフが手作業で行っていた医療保険や生命保険の査定プロセスを、AI技術を活用して大幅に自動化します。これにより査定時間の短縮と精度向上を同時に実現し、顧客サービスの向上を図る狙いがあります。
営業支援分野では、顧客データの分析や最適な保険商品の提案を行うAIシステムの構築に重点を置きます。営業職員がタブレットやスマートフォンを通じて、個々の顧客に最適化された提案を行えるよう支援する仕組みを整備します。これらのシステムは既存の営業プロセスと連携し、効率性の向上を目指します。
国内生命保険業界では、少子高齢化による市場縮小や競争激化を背景に、各社がデジタル化投資を加速させています。業界関係者によると、保険業界全体でのIT投資額は年々増加傾向にあり、特にAI技術への投資が注目されているとされます。第一生命の今回の投資規模は、業界内でも大きな注目を集めています。
技術面では、機械学習やディープラーニング技術を活用した画像認識システムや自然言語処理システムの導入も計画されています。これにより、医療診断書の自動読み取りや顧客からの問い合わせ対応の自動化なども可能になるとみられます。また、セキュリティ面でも最新の暗号化技術や多要素認証システムの導入が予定されています。
今回の大規模投資により、第一生命は2030年度までに業務効率を大幅に改善し、顧客満足度の向上と収益性の強化を同時に実現することを目指しています。保険業界におけるデジタル化の先駆的事例として、他社の投資戦略にも影響を与える可能性があります。
