米メタ・プラットフォームズが従業員約8000人の削減を実施する方針を固めたことが23日(現地時間)、複数の海外メディアの報道で明らかになった。これは同社の全従業員数の約12%に相当するとみられる規模で、AI(人工知能)関連への投資拡大に伴う事業構造の見直しが背景にあるとされている。
業界関係者によると、今回の人員削減はメタバース事業部門やマーケティング部門を中心に実施される見通しです。同社は2022年から2023年にかけても2度の大規模な人員削減を行っており、今回で3度目の大幅な組織再編となります。一連のリストラにより、同社の従業員数は2021年のピーク時から約30%減少することになるとの推計もあります。
削減の主要因とされるAI関連への投資は、2024年度から急激に拡大しています。メタは生成AIモデル「Llama」シリーズの開発や、AI機能を統合したソーシャルメディアプラットフォームの構築に巨額の資金を投じており、2025年度のAI関連投資額は前年比で約200%増加するとの業界予測もあります。
同社の主力事業であるFacebookやInstagramでは、AI技術を活用した広告配信システムやコンテンツ推薦アルゴリズムの高度化が進められています。これらの技術革新により、従来の手動オペレーションが自動化され、人員の削減余地が生まれているとする専門家の指摘もあります。
一方で、メタバース事業「Reality Labs」部門については、引き続き赤字が続いており、事業の優先順位見直しが避けられない状況です。同部門の2024年通期の営業損失は推計で150億ドル超に達するとみられ、AI事業への資源集中のため規模縮小が検討されているとされています。
テック業界では、AI技術の急速な発展に伴う人員削減が相次いでいます。アマゾンやマイクロソフトなども2024年以降、AI関連の事業再編で従業員削減を実施しており、業界全体でAI時代に適応した組織体制への転換が加速している状況です。
今回の人員削減により、メタは年間約12億ドルの人件費削減効果を見込んでいるとの報道もあります。浮いた資金はAI研究開発や関連インフラの整備に充当される見通しで、同社のAI競争における位置づけが今後の業績を左右することになりそうです。
