OKI系、最先端半導体向けプリント基板を量産へ 新潟工場で10月開始
OKI系企業が最先端半導体向けのプリント基板の量産を新潟工場で10月から開始すると発表しました。AI・5G需要の拡大を背景とした取り組みです。
OKIグループの電子部品製造会社が、最先端半導体向けのプリント基板(PCB)の量産を新潟工場で10月から開始することが27日、明らかになりました。人工知能(AI)チップや5G通信機器向けの高性能基板に対応したもので、国内での半導体関連製造能力の強化を図ります。
新たに量産されるプリント基板は、従来品と比較して配線密度が約30%向上し、信号伝送速度の高速化を実現します。特に次世代AI処理チップや高周波通信デバイスに最適化された設計となっており、データセンターや通信インフラ向けの需要に対応する予定です。
新潟工場では既存の製造ラインを改修し、クリーンルームの拡張や最新の製造装置を導入しました。初期の月産能力は約5万枚を予定しており、2027年度には月産10万枚まで拡大する計画です。投資額は推計で約50億円とみられています。
この取り組みの背景には、生成AIブームによる高性能チップ需要の急拡大があります。業界関係者によると、AI向け半導体市場は2025年から2030年にかけて年平均20%以上の成長が見込まれており、それに伴ってプリント基板の需要も大幅に増加する見通しです。
また、地政学的リスクの高まりを受けて、半導体関連部品の国内調達比率を高めたい電子機器メーカーからの引き合いも強まっています。特に通信インフラやデータセンター事業者では、サプライチェーンの安定性を重視する傾向が強まっており、国内製造拠点の価値が再評価されています。
競合他社も同様の動きを見せており、国内のプリント基板業界全体で設備投資が活発化しています。市場調査によると、国内の高性能PCB市場は2026年に前年比15%増の成長が予想されており、技術力と生産能力の両面での競争が激化する可能性があります。
今後、同社では新潟工場での量産実績を積み重ねながら、さらに高度な技術を要求される次世代半導体向け基板の開発にも着手する予定です。国内半導体産業の復活に向けた政府の支援策とも連動し、日本の電子部品製造業の競争力強化に寄与することが期待されています。
