首相は28日の定例記者会見で、電気・ガスの節約要請について否定的な見解を示しました。春の電力需要期を迎える中、政府として国民に対する節電・節ガス要請を行う必要はないとの認識を明らかにしました。
首相は会見で、現在のエネルギー供給状況について「電力・ガスともに供給に問題はない状況」と説明しました。経済産業省の資料によると、4月の電力予備率は全国平均で8.5%程度とみられ、安定供給に必要とされる3%を大幅に上回る水準を維持しているとされます。
この発言は、一部メディアで報じられていた政府による節電・節ガス要請の可能性を否定するものです。昨年夏の電力需給逼迫を受けて、政府は7年ぶりに節電要請を実施していましたが、今春については要請を見送る方針を示したことになります。
エネルギー業界関係者によると、今春の電力需給は比較的安定している要因として、再生可能エネルギーの導入拡大や、原子力発電所の稼働状況の改善が挙げられています。また、産業界における省エネ取り組みの進展も供給余力の確保に寄与しているとみられます。
一方で、専門家は夏季の電力需給について慎重な見方を示しています。気温上昇による冷房需要の増加や、産業活動の本格化により電力消費量が増加する可能性があるためです。政府は引き続き需給状況を注視し、必要に応じて適切な対応を検討する方針とみられます。
今後、政府は5月中旬に夏季の電力需給見通しを公表する予定です。その結果を踏まえて、夏季に向けた節電要請の必要性について最終的な判断を下すものと予想されます。エネルギー安全保障と経済活動の両立が、今後も重要な政策課題となりそうです。
