経産相、AI対応で重要インフラ事業者と意見交換 サイバー攻撃リスクに対応強化
赤澤経済産業大臣が高性能AIへの対応について重要インフラ事業者との意見交換を実施。特に電力事業者に対してAIを活用したサイバー攻撃リスクへの対応を求める方針を示しました。
赤澤亮正経済産業大臣は2日、高性能AI(人工知能)技術の普及に伴う重要インフラへの影響について、電力事業者をはじめとする重要インフラ事業者との意見交換会を実施したと発表しました。この会合では、AIミュトスと呼ばれる新たなサイバー攻撃手法のリスクが焦点となり、特に電力事業者に対する対応強化の必要性が議題となりました。
AIミュトスは、高性能AIを悪用したサイバー攻撃の一種で、従来の攻撃手法と比較してより巧妙かつ大規模な破壊活動が可能とされています。経済産業省の分析によると、重要インフラ分野の中でも電力システムは特に攻撃対象となりやすく、社会基盤への影響が甚大になる可能性があるとみられています。
意見交換会には、全国の主要電力会社の担当者が参加し、現在の対策状況や課題について報告を行いました。業界関係者によると、AI技術の高度化により、従来のセキュリティ対策では検知困難な攻撃パターンが増加しており、新たな防御システムの構築が急務となっています。
政府は昨年度から重要インフラ分野におけるサイバーセキュリティ強化に約500億円規模の予算を投じており、今年度もさらなる拡充を検討しているとみられます。特にAI対応型のセキュリティシステム導入に向けた支援策や、事業者間での情報共有体制の整備が重点項目として挙げられています。
国際的にも、AI技術を活用したサイバー攻撃対策は喫緊の課題となっています。米国や欧州では既に官民連携による対策強化が進んでおり、日本としても国際協力の枠組みを通じた情報共有や技術開発が重要視されています。
今回の意見交換を受けて、経済産業省は今後数か月以内に具体的な対策指針を策定する方針です。重要インフラ事業者に対する新たなセキュリティ基準の設定や、AI対応型の監視システム導入支援など、包括的な対策パッケージの検討が進められる見通しで、日本の重要インフラ防護体制の一層の強化が期待されています。
