高市早苗総理大臣が近日中にベトナムとの首脳会談を実施し、経済安全保障分野での協力強化を推進する方針であることが分かりました。政府関係者によると、会談では半導体サプライチェーンの多様化やレアアース調達の安定化などが主要議題となる見通しです。
今回の首脳会談は、日本の経済安保政策の一環として位置づけられています。ベトナムは東南アジア地域における重要な製造拠点として注目されており、日本企業の進出数は推計で約1,900社に上るとされています。特に電子部品や自動車部品の製造分野での連携が期待されています。
経済安保を巡る国際情勢では、中国への過度な依存からの脱却が各国共通の課題となっています。日本政府は2022年に経済安保推進法を施行して以降、重要物資のサプライチェーン強化に約2兆円規模の予算を投入しているとされます。ベトナムとの協力強化は、この戦略の重要な柱の一つとなります。
高市総理は会談に合わせて経済安保強化に関する外交演説も行う予定です。演説では、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた日本の取り組みや、同盟国・友好国との連携強化の重要性について言及するとみられています。
ベトナム側も日本との経済協力拡大に前向きな姿勢を示しています。同国は2030年までにデジタル経済の規模を現在の約3倍に拡大する目標を掲げており、日本の技術協力への期待が高まっています。両国間の貿易額は2023年時点で約450億ドル規模とされ、さらなる拡大が見込まれています。
今回の首脳会談を機に、両国は経済安保分野での具体的な協力枠組みの構築を進める方針です。半導体製造装置の技術移転や人材育成プログラムの拡充などが検討課題となっており、地域全体の経済安全保障体制の強化に向けた重要な一歩となることが期待されています。
