高市首相、石油製品「必要量確保」を強調 中東情勢踏まえ対応方針
高市首相が石油製品について「日本全体で必要量は確保されている」と強調し、中東情勢を注視しながら臨機応変に対応していく方針を示しました。
高市首相は11日、石油製品の供給状況について「日本全体で必要量は確保されている」と強調し、中東情勢の動向を注視しながら「臨機応変に対応していく」との方針を示しました。エネルギー安全保障への懸念が高まる中、政府として安定供給の確保に万全を期す姿勢を改めて表明した形です。
日本の石油輸入は中東地域への依存度が高く、経済産業省の統計によると、2025年の原油輸入量のうち約95%を中東諸国が占めています。特にサウジアラビアとアラブ首長国連邦からの輸入が全体の約60%を占めており、中東地域の政情不安や地政学的リスクは日本のエネルギー安全保障に直結する重要な課題となっています。
政府は石油供給の安定化に向け、国家石油備蓄と民間石油備蓄を合わせて約240日分の備蓄を確保しているとされます。また、調達先の多様化も進めており、近年は米国やノルウェーなど中東以外からの輸入拡大にも取り組んでいます。さらに、液化天然ガス(LNG)や再生可能エネルギーの活用拡大により、石油依存度の低減も同時に進めています。
中東地域では近年、様々な地政学的な緊張が続いており、石油輸送の要衝であるホルムズ海峡やスエズ運河の航行安全が国際的な関心事項となっています。業界関係者によると、これらの海域での輸送リスクが高まることで、石油製品の価格や供給に影響が及ぶ可能性が指摘されています。
エネルギー政策を巡っては、2030年度に向けた電源構成目標の見直しや、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みも並行して進められています。石油製品の安定供給を確保しつつ、長期的なエネルギー転換を両立させることが政府の重要課題となっています。
今後、政府は中東情勢の変化に応じて、関係省庁間の連携を強化し、必要に応じて追加的な対策を検討する方針です。エネルギー安全保障の確保と経済の安定成長の両立に向け、国際情勢を注視しながら機動的な政策運営が求められています。
