ソフトバンクグループ(SBG)は13日、2026年3月期の連結決算で純利益が5兆円を超えたと発表した。これは国内企業として初めての記録となる。AI分野への積極的な投資戦略が奏功し、特に生成AI大手OpenAIへの巨額出資による投資収益が大きく貢献したとみられる。
同社の純利益は前年同期比で大幅増となり、従来の国内企業の最高記録を大きく更新した。ソフトバンク・ビジョン・ファンドを通じたAI関連企業への投資ポートフォリオが好調に推移したことが主要因として挙げられている。特にOpenAIの企業価値向上により、未実現利益が大幅に膨らんだことが業績を押し上げた。
OpenAIは2024年以降、生成AI「ChatGPT」の商用利用拡大により急速に企業価値を高めており、最新の企業価値評価は1000億ドル(約15兆円)規模に達するとの報道もある。ソフトバンクグループは同社への出資を段階的に拡大してきた経緯があり、今回の業績にその成果が反映された形となった。
一方で、業界関係者からは投資収益に依存した利益構造への懸念も指摘されている。テクノロジー株の変動性は高く、市場環境の変化によって業績が大きく左右される可能性がある。実際、過去には投資損失により大幅な赤字を計上した年度もあり、安定的な収益基盤の構築が課題とされてきた。
AI市場全体は急速な成長を続けており、調査会社各社の予測では今後数年間で市場規模がさらに拡大するとみられている。生成AI技術の実用化が進み、企業のデジタル変革(DX)需要も高まる中、関連投資の収益機会は継続すると期待されている。
ソフトバンクグループは今回の好業績を受け、AI分野への投資をさらに加速させる方針を示している。同社の投資戦略が今後も市場の注目を集めそうだ。ただし、テクノロジー投資特有のリスクを踏まえ、ポートフォリオの多様化や投資判断の精度向上が継続的な成長の鍵となりそうです。
