与野党各党は26日、選挙期間中のSNS利用について適正なルール作りを進めることで合意し、法制化に向けた検討を本格的に開始することを決定しました。近年、選挙期間中のSNS上での誹謗中傷や偽情報の拡散が社会問題化していることを受けた措置です。
今回の合意は、自民党、立憲民主党、公明党、日本維新の会、国民民主党、共産党の主要6党の選挙制度改革に関する実務者協議で成立しました。各党は選挙の公正性を保つため、SNS上での不適切な投稿や悪質な情報操作に対する規制の必要性で一致したとみられます。
法制化の検討項目には、候補者や政党による虚偽情報の投稿禁止、第三者による候補者への誹謗中傷対策、選挙期間中のボット(自動投稿)による大量拡散の規制などが含まれる見通しです。また、違反した場合の罰則についても議論される予定で、公職選挙法の改正が検討されています。
背景には、2025年の各種選挙でSNSを巡るトラブルが相次いだことがあります。総務省の調査では、昨年実施された地方選挙において、SNS上での誹謗中傷や偽情報に関する通報件数が前年比で約3割増加したことが報告されています。特に、動画投稿サイトや短文投稿サービスでの問題投稿が目立ったとされます。
一方で、表現の自由との兼ね合いについては慎重な検討が必要との意見も出ています。業界関係者からは「過度な規制は民主的な議論を萎縮させる可能性がある」との懸念も示されており、適切なバランスを取った制度設計が求められています。
各党は今後、有識者や法律専門家を交えた検討会を設置し、年内をめどに具体的な法案の骨子を取りまとめる方針です。来年の通常国会での法案提出を目指しており、実現すれば選挙におけるデジタル時代の新たなルール作りとして注目されることになります。デジタル社会における選挙の公正性確保に向けた重要な一歩となる可能性があります。
