衆院「1票の格差」39小選挙区で2倍超え、2025年国勢調査試算で判明
2025年国勢調査の人口データを基にした試算で、衆議院小選挙区の「1票の格差」が2倍以上となる選挙区が39に上ることが明らかになりました。
2025年国勢調査の人口データを基にした試算結果により、衆議院小選挙区における「1票の格差」が2倍以上となる選挙区が39に達することが5月30日、明らかになりました。これは全289小選挙区の約13.5%に相当し、憲法が定める「法の下の平等」の観点から深刻な課題となっています。
試算によると、最も有権者数の多い選挙区と最も少ない選挙区との格差は2.89倍に達するとみられています。格差が2倍を超える選挙区は主に地方部に集中しており、特に北海道、東北、四国地方での格差拡大が顕著となっています。一方、首都圏や関西圏の都市部では有権者数が増加傾向にあり、地方との人口格差がさらに拡大している状況です。
「1票の格差」問題は長年にわたり国政の重要課題となっており、最高裁判所は過去に2倍を超える格差について「違憲状態」との判断を示してきました。2022年の衆院選では格差は最大1.96倍でしたが、今回の試算結果はそれを大幅に上回る数値となっています。憲法学者らは、選挙の正統性に関わる重大な問題として早急な対応を求めています。
政府関係者は、区割り見直しの検討が必要になる可能性を示唆していますが、選挙区の変更には地域の利害調整や法改正など複雑なプロセスが伴います。過去の区割り見直しでは、地方選出議員を中心に強い反発があり、政治的な調整に長期間を要した経緯があります。また、参議院の合区問題なども含め、地方の政治的発言力の維持と平等原則のバランスが課題となっています。
総務省は今回の試算結果を受けて詳細な分析を進めており、衆議院議員選挙区画定審議会での議論が本格化するとみられます。与野党からは早期の対応を求める声が上がる一方で、具体的な解決策については意見が分かれている状況です。次期衆院選の実施時期も不透明な中、格差是正に向けた議論の進展が注目されています。
