米AI企業アンソロピック、IPO申請 160兆円規模で上場へ
ChatGPTの対抗馬「Claude」を開発する米AI企業アンソロピックが新規株式公開の申請を行った。上場規模は160兆円とみられ、AI業界最大級となる見通し。
ChatGPTの対抗馬として注目される対話型AI「Claude」を開発する米人工知能企業アンソロピックが2日、新規株式公開(IPO)の申請を行ったと発表しました。上場規模は推計160兆円に達するとみられ、AI企業としては史上最大級のIPOとなる見通しです。
アンソロピックは2021年に元OpenAI研究者らによって設立されたAI企業で、安全性を重視した大規模言語モデルの開発で知られています。同社の「Claude」は、ChatGPTと並ぶ高性能な対話型AIとして企業や研究機関での導入が進んでおり、2025年の年間売上高は報道ベースで約50億ドル(約8000億円)に達したとされています。
今回のIPO申請により、同社は米ナスダック市場での上場を目指す方針です。調達資金は主にAI研究開発の拡大、計算インフラの増強、優秀な人材の確保に充てられる予定です。AI開発には膨大な計算資源が必要で、業界関係者によると、次世代AIモデルの訓練費用は数千億円規模に達するとみられています。
アンソロピックの上場は、AI業界の競争激化を象徴する動きとして注目されています。OpenAIも2025年に非公開市場で1570億ドルの企業価値での資金調達を実施しており、Google、Microsoft、Meta、Amazonなど大手テック企業もAI分野への投資を急速に拡大しています。特に企業向けAIサービス市場は2026年に1000億ドル規模に成長すると予測されており、各社の競争は一層激しくなっています。
一方で、AI企業の高評価には懸念の声もあります。収益化の道筋が不透明な企業も多く、投資家の間では「AIバブル」を指摘する声も出ています。また、AI技術の規制強化や安全性への議論も活発化しており、今後の事業環境には不確実性も残されています。
アンソロピックのIPOが成功すれば、AI分野での資金調達環境がさらに活発化し、技術革新の加速が期待される一方、他のAI企業の上場計画にも影響を与える可能性があります。同社の上場は2026年後半から2027年前半を予定しており、AI業界の今後の動向を占う重要な指標として市場関係者の注目を集めそうです。
