食料品の消費税、来年4月から1%に引き下げ案が浮上
物価高騰対策として、政府与党内で食料品の消費税を来年4月から1%に引き下げる案が検討されている。現在の軽減税率8%からさらなる引き下げとなる。
長期化する物価高騰を受け、政府与党内で食料品の消費税率を来年4月から1%に引き下げる案が検討されていることが分かりました。現在、食料品は軽減税率により8%の消費税が適用されていますが、さらなる負担軽減策として浮上している提案です。
この案は、中東情勢の悪化に伴う原油価格の上昇や円安の影響により、食料品価格が高止まりしている状況を踏まえたものとみられます。総務省の家計調査によると、食料品の価格上昇は家計の実質的な可処分所得を圧迫しており、特に低所得世帯への影響が深刻化していると指摘されています。
消費税の軽減税率制度は2019年10月の消費税率10%への引き上げと同時に導入され、食料品や新聞などに8%の税率が適用されています。今回の1%への引き下げ案が実現すれば、導入以来初の大幅な税率削減となります。政府関係者によると、実施期間は2年程度を想定しているとの情報もあります。
一方で、この案には財政面での課題も指摘されています。食料品の消費税収は年間約2兆円規模とみられ、1%への引き下げにより税収減は年間約1兆7000億円程度に達する可能性があります。財務省内では財政健全化への影響を懸念する声もあり、代替財源の確保が重要な検討課題となっています。
消費者団体や経済団体からは歓迎の声が上がっている一方、専門家からは制度の複雑化や事務負担の増加を指摘する意見も出ています。小売業界では、レジシステムの改修や価格表示の変更など、実務面での準備が必要になるとの見方が広がっています。
政府与党は今月中にも正式な検討を開始し、来年度税制改正大綱への盛り込みを目指すとみられます。実現には国会での法案審議も必要となるため、今後の政治的な議論の行方が注目されます。家計への直接的な負担軽減効果が期待される一方、財政との両立をどう図るかが重要な焦点となりそうです。
