世界のデータセンター、2030年に電力・水消費量が倍増へ
国連大学の報告書によると、世界のデータセンターにおける電力と水の消費量が2030年までに倍増する見通しです。AI技術の普及拡大が背景にあります。
国連大学が発表した報告書によると、世界のデータセンターにおける電力と水の消費量が2030年までに現在の約2倍に達する見通しであることが明らかになりました。この急激な増加の背景には、AI(人工知能)技術の普及拡大とクラウドサービスの利用増加があるとみられています。
報告書では、現在世界のデータセンターが消費する電力量は年間約200テラワット時(推計)とされており、これは中小規模の国の年間電力消費量に相当します。2030年までにはこの数値が400テラワット時程度まで増加する可能性があると分析されています。
特に深刻な問題として指摘されているのが水の消費量です。データセンターの冷却システムに大量の水が必要とされており、現在年間約34億リットル(報道ベース)の水が消費されているとみられます。AI処理に特化したデータセンターでは、従来型のサーバーと比較して約3倍の冷却能力が必要とされることが、消費量増加の要因となっています。
地域別では、アジア太平洋地域でのデータセンター建設が急速に進んでおり、特に日本、シンガポール、オーストラリアでの新設計画が相次いでいます。一方で、これらの地域では水資源の確保や電力供給の安定性が課題となっており、持続可能な運営方法の確立が急務となっています。
業界関係者によると、この問題に対処するため、再生可能エネルギーの活用や革新的な冷却技術の開発が進められています。液体冷却システムや外気を利用した自然冷却、さらには海底データセンターなどの実証実験も各所で行われており、エネルギー効率の改善に向けた取り組みが加速しています。
今後、デジタル社会の発展とAI技術のさらなる普及が見込まれる中、データセンターの環境負荷軽減は世界的な課題となることが予想されます。技術革新と環境配慮の両立を図りながら、持続可能なデジタルインフラの構築が求められています。
