高市早苗首相が衆議院比例代表の議席を45削減するよう自民党幹事長に指示したことが6月5日、明らかになりました。現在の衆議院比例代表は176議席で構成されており、今回の削減案が実現すれば131議席となり、約4分の1の大幅な削減となります。
衆議院の議席数は現在465議席で、小選挙区289議席と比例代表176議席で構成されています。比例代表制度は1996年の選挙制度改革で導入されて以来、これまで段階的に削減が行われてきました。2012年には180議席から176議席へと4議席削減されており、今回の45議席削減が実現すれば制度導入以来最大の削減幅となります。
政府関係者によると、自民党内では今回の削減案について容認論が多いとされています。議員定数削減は長年にわたって議論されてきた課題で、特に財政健全化や行政効率化の観点から削減を求める声が根強くありました。高市首相は就任以来、政治改革を重要課題の一つに掲げており、今回の指示もその一環とみられます。
一方で、比例代表制度は多様な民意の反映を目的としており、大幅な削減に対しては慎重論も存在します。特に中小政党からは「民意の多様性が損なわれる」との懸念の声も上がっているとされます。また、選挙制度の変更には憲法改正を伴わない範囲でも、公職選挙法の改正など複数の法改正が必要となります。
議員定数削減を巡っては、過去にも複数回にわたって議論が重ねられてきました。2009年の政権交代時には民主党が衆議院議員定数の80削減を公約に掲げたものの、実現には至りませんでした。今回の45議席削減案についても、野党各党の反応や国民世論の動向が今後の行方を左右するとみられます。
自民党幹事長は近日中に党内での協議を開始する方針とされており、来年の通常国会での法案提出を目指すとの見方もあります。ただし、選挙制度の変更は各党の利害に直結するため、野党との調整や国民的な議論が必要となり、実現までには相当な時間を要する可能性が高いとの見方が専門家の間では強まっています。
