5月末時点の日本の外貨準備高が、前月比で12.3兆円減少したことが明らかになりました。この大幅な減少は、政府・日銀による為替介入が主な要因とされています。円安進行に歯止めをかけるための措置とみられ、当局の積極的な市場介入姿勢が浮き彫りになりました。
外貨準備高は、政府や中央銀行が保有する外国通貨や金などの対外資産の総額を示す指標です。12.3兆円という減少幅は近年では異例の規模となっており、為替市場での円買いドル売り介入の規模の大きさを物語っています。外貨準備は主に米ドル建て資産で構成されているため、介入時にはドルを売却して円を購入する形で市場に介入することになります。
背景には急激な円安進行があります。米国の金利が高水準を維持する中、日本との金利差拡大により円売りドル買いの流れが続いています。現在のドル円相場は159.97円まで円安が進んでおり、当局にとって看過できない水準に達していると判断されているもようです。
片山財務相は「為替円安に必要に応じていつでも適切に対応する」との姿勢を示しており、今後も過度な円安進行に対しては機動的な対応を取る構えを見せています。市場関係者の間では、当局の介入警戒感が高まっており、急激な円安進行には一定の歯止めがかかる可能性が指摘されています。
一方で、根本的な要因である日米金利差は当面縮小する見通しが立っておらず、構造的な円安圧力は続くとの見方が支配的です。外貨準備の大幅減少は介入余力への懸念も生じさせており、介入の持続可能性について市場の注目が集まっています。
今後の焦点は、当局がどの水準で追加介入に踏み切るかという点です。外貨準備の動向は介入実施の重要な指標となるため、来月発表される6月末の数値にも市場の関心が高まりそうです。円安圧力が続く中、政府・日銀の為替政策運営が一層重要性を増しています。
