日本維新の会の吉村洋文代表代行は6日、衆議院議員の定数削減について、参議院で否決された場合でも憲法第59条に基づく「再可決」による成立を視野に入れる考えを明らかにしました。吉村氏は記者会見で「首相とも意思を共有している」と述べ、高市首相との連携を強調しました。
憲法第59条では、衆議院で可決された法案が参議院で否決された場合、衆議院で出席議員の3分の2以上の多数により再可決すれば法案が成立すると定められています。現在の衆議院では自民党と維新の会を合わせても3分の2には届かないものの、維新側は他の野党との連携も模索しているとみられます。
衆院定数削減をめぐっては、維新が長年主張してきた政策の柱の一つです。現在の衆議院議員定数は465人で、維新は50人程度の削減を求めています。一方、参議院では定数削減に慎重な議員が多く、過去にも類似の提案が否決されてきた経緯があります。
政治改革の観点から、維新は「身を切る改革」として議員定数削減を重要政策に位置づけています。国の財政状況が厳しい中で、まず政治家自らが範を示すべきだとの主張を展開。高市政権発足後、この分野での連携が進んでいる状況です。
しかし、定数削減には課題も多く指摘されています。地方の声が国政に届きにくくなる可能性や、一票の格差是正との兼ね合い、選挙制度全体の見直しの必要性などが専門家から挙げられています。また、参議院の反発も予想されるため、実際の法案成立には高いハードルがあるとの見方が支配的です。
今後、維新と政府は具体的な法案作成に向けた協議を本格化させる見通しです。ただし、「再可決」を前提とした立法プロセスは政治的な対立を深める可能性もあり、国会運営や他の重要法案への影響も懸念されています。定数削減実現の行方は、今後の政治情勢を左右する重要な要素となりそうです。
