日本維新の会が推進する国会議員定数削減法案について、参院で否決された場合の衆院での再可決も視野に入れていることが6月7日、関係者への取材で分かりました。維新幹部は政権側との意思共有ができているとの認識を示しており、法案成立に向けた与野党間の駆け引きが本格化しています。
維新が提案している定数削減法案は、衆院議員を現在の465人から400人程度に、参院議員を248人から200人程度に削減する内容とみられます。これにより年間約100億円の歳費削減効果が見込まれるとする試算もあります。維新は身を切る改革の象徴として、この法案を重要政策の柱に位置づけています。
憲法59条では、衆院で可決された法案が参院で否決された場合、衆院で出席議員の3分の2以上の多数により再可決すれば成立すると規定されています。現在の議席数では、与党と維新が協力すれば再可決に必要な議席数を確保できる可能性があります。ただし、与党内でも定数削減については慎重論が根強く、党内調整が課題となっています。
野党各党の反応は分かれています。立憲民主党は「選挙制度の根幹に関わる問題を数の論理で押し切るべきではない」として反対姿勢を維持しています。一方、国民民主党は条件付きながら削減自体には理解を示しており、野党間でも温度差が生じています。
過去にも議員定数削減を巡っては激しい政治対立が繰り返されてきました。2012年には民主党政権下で衆院比例定数を80議席から40議席に削減する法案が提出されましたが、解散により廃案となった経緯があります。また、2014年には衆院小選挙区定数を「0増5減」する法案が成立しましたが、抜本的な削減には至っていません。
政治資金問題や国民の政治不信が高まる中、議員定数削減への国民の関心も再び高まっています。各種世論調査では定数削減を支持する声が多数を占める傾向にあり、政治改革の一環として期待する声も聞かれます。今後は各党の党内調整の進展や、国会での審議日程が法案成立の鍵を握ることになりそうです。
