NTT、韓国・台湾企業と800億円規模のAIファンド設立
NTTが韓国・台湾の企業と「IOWN AIファンド」を設立し、資産規模は800億円に達する。次世代通信技術IOWNを活用したAI関連事業への投資を本格化する。
NTTは11日、韓国・台湾の企業と共同で「IOWN AIファンド」を設立すると発表しました。ファンドの資産規模は800億円となり、次世代通信技術「IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)」を活用したAI関連事業への投資を本格化します。
IOWNは、光技術を活用して従来の電子回路による処理の限界を超える革新的な通信基盤技術です。消費電力を大幅に削減しながら、従来比で100倍の通信容量と200分の1の遅延を実現するとされています。この技術により、AIデータセンターの処理効率向上や新たなサービス創出が期待されています。
今回のファンド設立は、アジア太平洋地域でのIOWN技術普及を加速する狙いがあります。韓国や台湾は半導体産業が発達しており、AI関連技術への投資需要も高まっています。NTTは現地企業との連携により、IOWN技術を基盤とした新たなビジネスエコシステムの構築を目指します。
AI市場の急拡大に伴い、データセンターの需要は世界的に急増しています。特に生成AI技術の普及により、大量のデータ処理と高速通信が求められる環境が拡大しており、従来のインフラでは処理能力や消費電力の面で限界が指摘されています。
NTTはこれまでもIOWN技術の商用化に向けて取り組んでおり、2030年代の本格普及を目標としています。今回のファンドを通じて、韓国・台湾市場での技術実証や事業化を加速し、将来的にはアジア全域への展開も視野に入れているとみられます。
AIデータセンター市場では米NVIDIA等の半導体大手が主導権を握る中、NTTは通信基盤技術での差別化を図る戦略です。IOWN技術が実用化されれば、AI処理の効率化とコスト削減が期待でき、データセンター事業者や企業のAI活用に大きな変革をもたらす可能性があります。今後、ファンドの具体的な投資先や技術開発の進展が注目されます。
