衆議院議員定数の削減を柱とする選挙制度改革法案が14日、与党の総務部会と政治制度改革本部の合同会議で了承されました。同法案は党の重要公約として掲げられてきた衆院定数削減の実現を目指すもので、国会への提出に向けて大きく前進することになります。
現在の衆議院議員定数は465議席となっており、小選挙区289議席、比例代表176議席で構成されています。今回了承された法案では、この定数をどの程度削減するかが焦点となっていますが、具体的な削減数については段階的な実施も含めて検討が続けられているとみられます。
定数削減を巡っては、これまでも政治改革の一環として議論が重ねられてきました。2012年には違憲状態とされた「一票の格差」問題への対応として、小選挙区の定数が「0増5減」で見直された経緯があります。また、2017年には小選挙区で青森、岩手、三重、奈良、熊本、鹿児島の6県で定数が1減となる改正も行われています。
政治制度改革本部では、定数削減と併せて選挙区割りの見直しも検討課題として挙げられています。人口減少が進む地方選挙区と都市部選挙区の格差是正は、憲法上の要請でもある「投票価値の平等」を確保する上で重要な課題となっています。総務省の人口動態調査によると、都道府県間の人口格差は近年拡大傾向にあります。
野党各党は定数削減そのものには一定の理解を示しているものの、削減方法や時期について異なる見解を持っているとされます。特に比例代表制度の取り扱いについては、民意の反映や少数政党の議席確保の観点から慎重な議論が求められる見通しです。
選挙制度改革を巡っては、有権者の政治参加を促進する観点からデジタル技術の活用も議論されています。インターネット投票の導入可能性や、選挙運動におけるSNS活用のルール整備なども、今後の制度設計において重要な検討事項となっています。
今回の部会了承を受けて、法案は近く党の政務調査会での審議を経て、正式な党議決定となる予定です。その後、国会への提出時期や審議日程については、与野党間の調整や他の重要法案との兼ね合いを考慮しながら決定される見通しです。定数削減の実現には憲法改正は不要ですが、選挙制度の根幹に関わる改革であることから、国会での十分な議論が期待されます。
