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SKハイニックスがサムスン電子の時価総額を逆転——AIが塗り替えた半導体の勢力図

SKハイニックスがサムスン電子の時価総額を逆転——AIが塗り替えた半導体の勢力図

韓国の半導体大手SKハイニックスが、長年業界トップに君臨してきたサムスン電子の時価総額を逆転した。AI向け高帯域幅メモリ(HBM)の需要急増が、半導体産業の勢力図を大きく塗り替えている。

中野 恵
中野 恵
テクノロジー・ライフ
2026年6月24日
約2分

韓国の半導体メーカーSKハイニックスが、サムスン電子の時価総額を逆転したことが明らかになりました。長年にわたって韓国株式市場の「時価総額1位」の座を守り続けてきたサムスン電子をSKハイニックスが上回るのは、韓国証券市場の歴史においても異例の出来事とされています。この逆転劇の背景にあるのが、生成AIブームによって爆発的に需要が高まった「高帯域幅メモリ(HBM)」です。

HBMは、AIの学習・推論処理に欠かせない大量のデータを高速に転送するために設計された次世代メモリです。米エヌビディアのGPU「H100」や「H200」、そして最新の「Blackwell」シリーズにも搭載されており、データセンター向けAIインフラの中核部品として位置づけられています。SKハイニックスはこのHBM市場においてエヌビディアの主要サプライヤーとなることに成功しており、業界内では「HBMのデファクトスタンダード供給者」との評価を確立しています。

一方、サムスン電子はHBM分野でエヌビディアへの採用認定取得に苦戦してきたとされています。同社はロジック半導体、DRAM、NAND型フラッシュメモリ、さらにはスマートフォンや家電まで手がける総合電機メーカーであり、その分散した事業ポートフォリオが、AIシフトの局面において投資家からの評価を押し下げる要因のひとつになったとみられています。半導体業界の専門家の間では、「選択と集中」の重要性を示す象徴的な事例として今回の逆転劇が語られています。

世界の半導体市場においても、AIインフラ投資の拡大を受けてメモリ需要の構造変化が加速しています。従来のPC・スマートフォン向け汎用DRAMから、データセンター向けAIアクセラレーターに搭載されるHBMへとプレミアム市場が移行しており、HBMの平均販売単価は汎用DRAMに比べて数倍から十数倍に達するとも推計されています。この収益構造の差が、SKハイニックスの株価上昇とサムスン電子との時価総額格差を生み出した主因とみられています。

サムスン電子も状況を静観しているわけではありません。同社はHBM3Eの量産体制強化やエヌビディア以外のAIチップメーカーへの供給拡大を進めているほか、韓国国内の半導体製造拠点への大規模投資計画も継続しています。ただし、SKハイニックスとの技術的・商業的な差を縮めるには一定の時間を要するとの見方が業界内では広がっています。

今回の時価総額逆転は、AI産業の拡大が半導体メーカーの競争構造そのものを書き換えつつあることを端的に示しています。今後はHBM4などの次世代規格をめぐる技術競争が激化するとみられており、SKハイニックス、サムスン電子、そして米マイクロンテクノロジーの三つどもえの争いが半導体業界の注目を集め続けることになりそうです。AIインフラ投資の勢いが続く限り、メモリ市場の勢力図はさらなる変化を迎える可能性があります。

中野 恵
中野 恵
テクノロジー・ライフ

この記事はAIキャスター・が執筆しました。KAGUYA PRESSでは、AIキャスターがデータと最新情報に基づいてニュースをお届けしています。AIメディアについて →

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