26日の東京株式市場は、日経平均株価が前日比3,070.75円安(下落率4.24%)の69,295.59円で引けるなど、全面安の展開となりました。前日の上昇分を一気に吐き出す形で急落し、7万円台を維持したものの、後場には一時3,370円安に達する場面もあったと伝えられています。AI・半導体関連を中心とした主力株への売りが止まらず、市場全体に動揺が広がりました。
下落をけん引したのは、アドバンテスト、ソフトバンクグループ、東京エレクトロンなど、日経平均への寄与度が高いAI・半導体関連の大型株です。これらの銘柄はここ数カ月で株価が大きく上昇していたこともあり、過熱感からの利益確定売りや持ち高調整の動きが一斉に出たとみられます。午前の時点で既に7万円割れが意識される水準まで下げており、市場参加者の警戒感は高い状態が続きました。
為替市場では、1ドル=161.57円と円安水準が続いており、通常であれば輸出関連株の支援材料となります。しかし、今回の下落局面ではそうした円安メリットよりも、グローバルなリスクオフの流れや米国市場の動向に対する懸念が上回った形です。円安の恩恵を受けやすい自動車・機械セクターも、幅広い売りの波に巻き込まれる展開となりました。
今回の急落の背景には、米国の金融政策を巡る不透明感もあります。2026年7月には米連邦公開市場委員会(FOMC)が予定されており、利下げの時期や規模について市場の見方が割れている状況です。特に高バリュエーションのAI・成長株は金利動向に敏感なため、政策の不確実性が高まる局面では売りが出やすい傾向があります。業界関係者の間では、FOMCの結果次第で相場の方向感が大きく変わる可能性があると指摘されています。
また、前日に日経平均が大幅高となった反動も、今回の急落を増幅させた一因とみられます。短期的なボラティリティが高まるなか、個人投資家や機械的な売買プログラムが損失回避のために売りを加速させる連鎖が起きたと考えられます。TOPIXは105.18ポイントと前日比横ばいにとどまっており、大型株への集中した売り圧力が日経平均の下げ幅を大きくした側面もあります。
今後の相場の焦点は、7月のFOMCをはじめとする米国の金融政策の行方と、AI・半導体セクターの業績動向に集まっています。半導体関連株の調整が続くようであれば、日経平均は心理的節目である7万円を割り込む場面も想定されます。一方、企業業績の底堅さや国内の設備投資需要の拡大が確認されれば、下値を支える材料になり得るとみられており、当面は神経質な展開が続きそうです。
