マイクロソフト、自社設計の新AI半導体を9月に発表へ 報道
米マイクロソフトが自社開発の新型AI向け半導体を9月に発表する見通しであると報じられました。データセンターの電力・コスト負担軽減が狙いとみられます。
米マイクロソフトが、自社設計による新型のAI(人工知能)向け半導体を9月に発表する見通しであると、複数の海外メディアが関係者の話として報じました。同社は2023年に第1弾となるAIアクセラレーター「Maia 100」を発表しており、今回の新チップはその後継にあたるとみられます。詳細な性能や量産時期については、現時点で公式発表はありません。
報道によると、新チップは生成AIの学習・推論処理を効率化する目的で開発が進められてきたとされ、同社が展開するクラウドサービス「Azure」のデータセンターへの搭載が想定されているといいます。マイクロソフトはこれまで、AI関連のインフラ投資として2026会計年度に数百億ドル規模を投じる方針を示してきており、自社製半導体の活用は電力効率やコスト構造の改善につながる可能性があると業界関係者は指摘しています。
背景には、生成AIの需要拡大に伴い、米エヌビディア製GPUへの依存度が高まっていることへの懸念があります。エヌビディア製の最新GPUは供給が逼迫しやすく、価格も高止まりする傾向が続いてきました。こうした状況を受け、マイクロソフトだけでなく、米グーグルや米アマゾン・ドット・コムなども自社設計のAI半導体開発を進めており、大手クラウド事業者の間で「脱・エヌビディア依存」の動きが広がりつつあるとみられます。
AI半導体をめぐっては、データセンターの消費電力急増も課題として指摘されてきました。米国内の一部地域では、データセンター向け電力需要の増加が電力インフラの逼迫要因になっているとの報道もあり、自社設計チップによる電力効率の改善は、こうした課題への対応策の一つとして注目されています。専門家の間では、自社製半導体の投入がコスト削減に直結するかどうかは、量産規模やソフトウェア最適化の進み具合次第との見方も出ています。
マイクロソフトの半導体戦略は、同社が主催する開発者向けイベントなどの場で詳細が明らかにされる可能性があるとみられていますが、正式な発表スケジュールは公表されていません。今後、9月の発表内容次第では、AI半導体市場における競争構図や、クラウド各社の設備投資計画にも影響を与える可能性があり、引き続き動向が注目されます。
