グーグル、表参道に米国外初の直営店 AI体験を軸に展開
米グーグルが東京・表参道に米国外では初となる直営店をオープンし、AIを活用したアバター機能や仮想空間体験を来店客に提供しています。
米グーグルが、東京・表参道に米国外では初となる直営店をオープンしたことが分かりました。同社はこれまで米国内のニューヨークなど一部都市で直営店「Google Store」を展開してきましたが、海外進出は今回が初めてとみられ、日本市場を重視する姿勢がうかがえます。
報道によると、表参道の新店舗ではAI技術を活用したアバター機能や仮想空間を使った体験コーナーが設けられているとのことです。来店客は自身のアバターを作成したり、AIを介した対話型のサービスを試したりできる仕組みが導入されているとされ、単なる製品販売にとどまらない体験型店舗としての性格が強いといえます。
グーグルはこれまでスマートフォン「Pixel」シリーズやスマートスピーカーなどのハードウェア製品を中心に展開してきましたが、近年は生成AI「Gemini」を軸とした事業戦略を強化しています。実店舗を通じてAI技術を直接体験してもらうことで、ブランド認知の向上と製品理解の促進を狙っているとみられます。
表参道はアップルやナイキなど海外ブランドの旗艦店が集積するエリアとして知られており、グーグルもこうした立地を選んだ背景には、日本の消費者に対するブランドイメージの強化があるとの見方が業界関係者の間で出ています。特にAI関連の技術体験を前面に押し出す店舗設計は、他の大手テック企業の店舗展開とも一線を画す試みといえそうです。
国内のAI関連市場では、こうした体験型の取り組みが広がりつつあります。企業向けにはAIチャットサービス「Sakana Fugu」が無料で試せるようアップデートされるなど、法人・個人を問わずAI技術に触れる機会が増加している状況です。建築業界を対象とした調査でも、AIコミュニティに参加する経営者の組織的なAI活用率が82.8%に達したとの報道があり、非参加者の52.0%と比較して活用が進んでいる実態が浮き彫りになっています。
半導体関連株の動きにも表れているように、AI関連への投資熱は市場全体に波及しています。半導体検査装置大手のアドバンテスト株は、急落からの回復局面でAI関連銘柄の戻りを映す形となり、好決算を発表した銘柄の上昇も見られました。ハードウェアからサービス、店舗体験に至るまで、AIをめぐる動きが多方面で加速している様子がうかがえます。
今後、グーグルが表参道店での体験を踏まえて他の国・地域への直営店展開を進めるかどうかは注目されるところです。日本におけるAI体験型店舗の反応次第では、アジア圏を中心とした追加出店の可能性も取り沙汰されるとみられ、テック企業各社の実店舗戦略にも影響を与える展開が予想されます。
