2026年8月15日、79回目の終戦の日を迎えたこの日、高市早苗首相は靖国神社への参拝を見送り、私費と見られる形で玉串料を奉納したことが分かりました。首相就任後初めて迎えた終戦の日での対応となり、政府・与党内外で注目を集めています。
一方、小泉進次郎防衛相は同日午前に靖国神社を参拝しました。防衛相としての参拝は近隣諸国との外交関係に配慮が必要な立場であることから、閣僚参拝の是非を巡っては例年議論が起きており、今回も同様の反応が予想されます。自民党幹部の一部もそろって参拝したと報じられており、党内でも対応が分かれる形となりました。
靖国神社を巡っては、A級戦犯合祀の問題から中国や韓国が首相や閣僚の参拝に強く反発してきた経緯があります。歴代首相の多くは参拝を見送り、玉串料の奉納にとどめる対応を取ってきたとされ、今回の高市首相の判断もこうした外交上の配慮を踏まえたものとみられます。
高市首相は自民党総裁選時代から保守色の強い政治姿勢で知られ、党内保守派からは靖国参拝への期待もあったとされます。しかし首相就任後は、外交関係や国際情勢を踏まえた慎重な対応を選んだ形です。玉串料奉納という形は、支持層への一定の配慮と外交摩擦の回避という両立を図る狙いがあるとの見方が専門家の間で示されています。
同日の高市首相の動静としては、終戦の日恒例となっている全国戦没者追悼式への出席が予定されており、式典であらためて不戦の誓いを表明する見通しです。政府主催の式典には天皇皇后両陛下も出席される予定で、例年通り正午には全国で黙とうが行われました。
なお、同日に公告された自民党代表選挙の実施についても、党内の関心が集まっています。靖国参拝を巡る対応の違いは、今後の党内力学や次期代表選の行方にも一定の影響を与える可能性があるとみられ、保守派と穏健派の路線対立が改めて浮き彫りになったとの指摘も出ています。
今後は、中国・韓国政府からの反応や、国内世論の受け止めが焦点となりそうです。過去の事例では、玉串料奉納であっても近隣諸国から一定の抗議声明が出されるケースが多く見られており、今回も同様の展開になる可能性があります。高市政権としては、外交バランスと党内保守層への配慮という難しい舵取りを迫られる局面が続くとみられます。
