米商務長官、Appleに中国製半導体の不使用要請と報道
ラトニック米商務長官がAppleに対し、製品への中国製半導体不使用を求めたと報じられました。米中の技術覇権競争が電子機器サプライチェーンに新たな波紋を広げています。
2026年8月15日までの報道によりますと、ラトニック米商務長官がAppleに対し、iPhoneやMacなど主力製品において中国製半導体の使用を控えるよう要請したことが明らかになりました。米政権が進める先端技術の対中規制強化の一環とみられ、大手ハイテク企業のサプライチェーン戦略に大きな影響を与える可能性があります。
報道ベースでは、今回の要請は半導体を含む先端テクノロジー分野での対中依存低減を目指す米政権の方針に沿ったものとされています。米商務省はこれまでも国家安全保障を理由に、中国製半導体や関連部品の使用制限を複数の企業に働きかけてきたとされ、Appleへの要請もその延長線上にあるとみられます。
背景には、米中間で続く技術覇権をめぐる緊張があります。米国は先端半導体の輸出規制を段階的に強化しており、中国側も対抗措置として希少資源の輸出制限などを実施してきた経緯があります。Appleを含む多くの米ハイテク企業は、生産コストや供給安定性の観点から中国企業を含む多様なサプライヤーと取引してきましたが、こうした構造の見直しを迫られる場面が増えているとみられます。
業界関係者の間では、半導体サプライチェーンの脱・中国依存が進んだ場合、部品調達コストが上昇し、製品価格に転嫁される可能性があるとの見方も出ています。Appleの製品は世界中で数億台規模の出荷実績があるとされ、サプライチェーンの変更は生産コストだけでなく、供給スケジュールにも影響を及ぼしかねないと指摘されています。
一方で、米国内では半導体の国内生産回帰を後押しする動きも進んでおり、複数の半導体大手が米国内工場への投資を拡大しているとされています。政府による補助金政策も後押し材料となっており、今回のApple関連の報道も、こうした国内回帰の流れを加速させる文脈で捉えられています。
Apple側からは本件について公式な発表は確認されておらず、対応の詳細は明らかになっていません。ただ、同社はこれまでも地政学リスクを踏まえ、インドやベトナムなど生産拠点の多角化を進めてきた経緯があり、今回の要請を受けて調達戦略の見直しをさらに進める可能性があります。
今後は、Appleが具体的にどのような対応を取るか、また他の米ハイテク企業にも同様の要請が広がるかが焦点となりそうです。米中間の技術競争が長期化する中、半導体を含むサプライチェーンの再編は、消費者向け製品の価格や供給にも波及する可能性があり、今後の動向が注目されます。
