プロテイン製品の価格上昇が続いています。報道ベースの情報によると、主要なプロテインパウダー製品の一部では、この2年間で価格がおよそ倍になったとみられます。スーパーやドラッグストア、通販サイトなどでプロテイン関連商品を購入している消費者からは「以前より手が出しにくくなった」といった声が聞かれるようになっているようです。
プロテイン製品の主原料であるホエイ(乳清)やソイ(大豆)は、国際市況の影響を受けやすい原材料です。近年は世界的な穀物・乳製品価格の上昇に加え、円安の進行が輸入コストを押し上げてきたとみられ、これが国内販売価格への転嫁につながっている可能性が指摘されています。加えて、物流費や人件費の上昇も製造・流通コストに影響を与えているとされます。
一方で、プロテイン市場そのものは縮小するどころか拡大を続けているとみられます。筋力トレーニングや健康維持を目的とした運動習慣の広がり、高齢化に伴う低栄養対策への関心の高まりなどが、幅広い年代層でのプロテイン需要を後押ししている要因として挙げられます。従来の運動愛好家に加え、健康診断結果を気にする中高年層や、手軽な栄養補給を求める共働き世帯など、購買層の裾野が広がっている点も市場拡大の背景にあるとみられます。
こうした需要拡大は、価格上昇局面においても消費者離れが限定的である一因になっている可能性があります。実際、価格が上昇する中でも新商品の投入や大容量パッケージの展開、コンビニエンスストアでのプロテイン飲料の品揃え拡充などが進んでおり、業界全体としては市場規模の拡大基調を維持しているとみられます。
もっとも、家計への負担感は無視できません。総務省の家計調査などをもとにした一般的な分析では、食料品全体の物価上昇が続く中、プロテインのような機能性食品への支出も家計の負担増加要因の一つになっているとの見方があります。自治体レベルでは物価高騰対策として電子クーポンなどの支援策を打ち出す動きもみられ、生活必需品を中心とした支援制度の拡充が各地で進められています。
今後についても、原材料市況や為替動向次第では、プロテイン製品の価格はさらに上昇する可能性があります。一方で、健康志向の高まりを背景とした需要は当面底堅く推移するとみられ、メーカー各社は原材料調達の多様化やコスト効率の改善を通じて、価格上昇と需要維持のバランスを模索していく展開が予想されます。消費者にとっては、価格動向を注視しながら購入量やタイミングを工夫する動きが今後も広がっていきそうです。
