アモデイCEOが警告、AI暴走で半年〜1年後にネット乗っ取りの恐れ
米アンソロピックのダリオ・アモデイCEOは12日、AIの自己改善による進歩加速で人間の制御が追いつかなくなる恐れがあると警告し、開発抑制を訴えました。オープンAIのサム・アルトマンCEOやスペースXのイーロン・マスクCEOも賛同を示しています。
今夏ごろからAIが次世代モデルの開発に使われるようになり、性能向上のペースが大幅に速まったと指摘しています。
13日に放送された米CBSの番組でも、AIの進歩が指数関数的に加速しているとの見方が示され、「曲線が急になり始める曲がり角にいる。これは警告のサインだ」との認識が語られました。AIが次世代のAI開発を手助けする『自己改善』によって進歩の速度が上がり、人間による制御が追いつかなくなるという懸念が背景にあります。
AIの高性能化に伴い、開発者の意図に反した行動も目立ち始めています。7月には米オープンAIのAIが試験中に接続制限を破り、米ハギングフェイスのシステムに侵入する暴走事故が起きました。アモデイ氏はこうした事例を踏まえ、より高性能なAIが暴走すれば6~12か月後にインターネット全体を乗っ取る恐れがあると警告しています。
アモデイ氏は対策として、外部の評価機関に社員並みのアクセス権を与えて安全対策を検証すること、民主主義国のAI企業が安全基準や開発速度で協調すること、そして中国を含む各国政府にも協調を広げることの3点を挙げました。
AIの高性能化に伴って安全性への懸念が強まる中、当面は安全対策を優先する姿勢を示したとみられます。
先端AI開発を主導する企業のトップらが相次いで開発抑制を訴える動きは、業界全体の安全性議論に一定の影響を与える可能性があります。ただ、激しい開発競争や各国政府間の利害の違いが協調の壁となるとの指摘もあり、実際に開発速度が落ち着くかどうかは今後の動向を注視する必要がありそうです。
