日経平均68,308円で続伸、円安159円台で年末7万円説浮上
2026年8月14日、日経平均株価は前日比784.53円高の68,308.59円で取引を終えました。円安進行と年末7万円台への見通し上方修正が相場を支えた一方、日本の財政を巡る懸念も浮上しています。
2026年8月14日の東京株式市場で、日経平均株価は前日比784.53円高(+1.16%)の68,308.59円で取引を終えました。一方、TOPIXは105.18ポイントと前日比でほぼ横ばいの水準となり、大型株を中心とした物色に相場の勢いが集中したことがうかがえます。外国為替市場では円安基調が続いており、ドル円は159.47円で推移しました。
今回の株高の背景には、円安の進行が輸出関連企業の業績期待を押し上げている構図があるとみられます。ドル円は8月12日時点の為替市場で、インフレ鈍化を示す指標が発表された一方で下値は限定的との見方が広がり、160円台への到達、いわゆる「160円試し」を意識する声が業界関係者の間で聞かれています。円安が進めば進むほど、輸出企業の収益改善期待が株式市場を支える構図が続く可能性があります。
こうした中、野村證券は2026年末の日経平均株価見通しを70,000円に上方修正したと発表しました。同社は堅調な需給環境を根拠として挙げており、海外投資家の資金流入や自社株買いの継続などが相場の下支え要因になるとの見方を示しています。現在の水準である68,308.59円からみると、年末までにあと1,700円強の上昇余地があるとの想定になります。
一方で、円安の進行には懸念の声も上がっています。英フィナンシャル・タイムズ(FT)は、日本発の債務危機のリスクに現実味が増していると報じ、市場の視線が円相場に集まっていると指摘しました。長期にわたる金融緩和と財政赤字の拡大が、日本国債や通貨の信認に影響を及ぼしかねないとの見方が専門家の間で議論されています。株高と円安が同時に進む現在の局面は、輸出企業には追い風となる一方、対外的な信用リスクという副作用を伴う可能性があるとみられます。
実際、160円台への接近が意識されるドル円相場は、輸入物価の上昇を通じて家計や中小企業のコスト負担増につながる懸念も指摘されています。円安によるメリットとデメリットが交錯する中、日本銀行の金融政策運営や政府の財政運営の方向性が、今後の相場動向を左右する重要な変数になるとみられます。
今後の展望としては、野村證券が示した年末70,000円という見通しが実現するかどうかは、円相場の動向と海外投資家の資金フローに大きく左右されるとみられます。ドル円が160円を試す展開になれば株高がさらに進む可能性がある一方、FTが指摘するような債務リスクへの警戒感が強まれば、急速な調整局面に転じるリスクも否定できません。市場関係者は、当面は円安と株高が併存する状況が続くとみつつも、財政・金融政策を巡る内外の評価の変化には引き続き注意を払う必要があるとみています。
