ノリタケ、PFAS除去装置を開発 半導体工場の排水対策に
ノリタケが半導体工場向けのPFAS(有機フッ素化合物)除去装置を開発し、2026年度中の販売を予定していることがわかりました。イオン交換樹脂を活用し、廃棄物や処理量の削減につなげる狙いです。
ノリタケは、半導体工場向けに有機フッ素化合物(PFAS)を除去する装置を開発しました。2026年度中の販売を予定しています。半導体製造ではウエハーに回路を形成するリソグラフィー工程などでPFASを含む薬液が使用されており、工場排水に含まれるPFASをいかに適切に処理するかが課題となっていました。
PFASの除去方法として現在主流となっているのは活性炭による吸着処理です。これに対しノリタケが採用したのはイオン交換樹脂で、PFASを樹脂から剥がすことで樹脂自体を繰り返し利用できる点が特徴です。装置内でPFASを濃縮したうえで回収できるため、処理・廃棄が必要な液量を減らせるといいます。
また、活性炭を使用しないことから廃棄物量の削減や、廃棄物を焼却する際に発生するCO2排出量の削減にもつながるとされています。半導体工場では大量の水を使用するため、排水処理にかかるコストや環境負荷の低減は生産現場にとって重要なテーマとなっています。
PFASは水や油をはじく性質を持つことから半導体製造をはじめ幅広い産業で使われてきましたが、自然界でほとんど分解されない性質があり、環境中への蓄積が世界的に懸念されています。半導体生産が世界的に急増する中、製造過程で発生する環境汚染物質への対応は各国のメーカーにとって避けて通れない課題となっています。
こうした状況を受け、環境装置の分野では日本メーカーが先行する形となっています。ノリタケのほか、栗田工業も排水処理技術を応用したPFAS対応製品の開発に動いているとされ、半導体業界向けの環境対策市場で日本企業の技術力が存在感を発揮しつつある状況です。
半導体の生産拠点は世界各地で増設が進んでおり、それに伴い工場排水の処理需要も拡大していくとみられます。ノリタケの装置が2026年度中に販売開始されれば、半導体メーカーの排水対策の選択肢が広がることになりそうです。今後は装置の導入実績や処理能力の実証を通じて、活性炭に代わる方式としてどこまで普及が進むかが注目されます。
