超党派議連、ICC制裁への政府対応「段違いに弱い」と非難声明
米国による国際刑事裁判所(ICC)赤根智子所長への制裁を受け、超党派議連が24日、日本政府の対応を「諸国と比べて段違いに弱い」と批判する声明を議決しました。
「人権外交を超党派で考える議員連盟」は2026年8月24日、国会内で総会を開き、米国のトランプ政権が国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長らを制裁対象に指定した問題をめぐる非難声明を議決しました。声明では、当事国であるはずの日本の反応について「諸国と比べて段違いに弱い」と指摘し、日本政府に対して制裁への明確な抗議と即時撤回の要求を求めました。
米国による制裁を受け、日本政府はこれまで高市早苗首相の発言や外務報道官談話で「大変残念」と述べるにとどめてきました。声明はこの対応について、「攻撃にさらされるICCの重要性を改めて世界に訴える言葉も、日本が送り出した所長を守り抜く意思を示す言葉もなかった」と厳しく批判しました。「『残念』は感想であって、意思ではない。いま求められているのは、日本の意思である」との訴えも盛り込まれています。
声明はさらに、日本政府に対して(1)米国へ抗議し制裁の即時撤回を求めること(2)ICCへの断固たる支持を明確にすることの2点を要請しました。加えて「法の支配に沈黙する(日米)同盟は、いずれその基盤である価値を失う」とも指摘し、日米同盟のあり方そのものにも問題提起する内容となりました。
一方、木原稔官房長官は24日の記者会見で、「赤根氏とは連絡を取り合っており、必要な支援があればしっかり行っていく」と述べました。制裁による影響については「政府として状況を注視している」との説明にとどめましたが、「我が国としては、法の支配の徹底のためICCを一貫して支持してきている」とも強調しました。
赤根氏本人は8月21日、著書を出版した出版社のX(旧ツイッター)アカウントを通じて、「日本と日本の皆様の支援が重要な鍵となるだろう」とのコメントを寄せています。日本人として初めてICC所長を務める赤根氏に対する米国の制裁は、国際的にも波紋を広げており、国内での対応の在り方が改めて焦点となっています。
今後は、超党派議連が求めた米国への抗議や即時撤回要求に対し、日本政府がどこまで踏み込んだ姿勢を示すかが注目されます。ICCをめぐる各国の対応との比較の中で、日本の立場が問われる展開が続くとみられ、政府の今後の発言や外交上の動きに関係者の関心が集まっています。

