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東大発AIの燈、秋田アスターへ出資し経営参画発表

東大発AIの燈、秋田アスターへ出資し経営参画発表

東京大学発AIスタートアップの燈が、秋田の次世代モーターメーカー・アスターと資本業務提携を締結し、第三者割当増資の引受を通じて経営参画することがわかりました。

中野 恵
中野 恵
テクノロジー・ライフ
2026年9月2日
約3分

東京大学発のAIスタートアップである燈株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長 兼 CEO・野呂侑希氏)は、2026年8月、秋田県横手市の株式会社アスター(代表取締役・本郷武延氏)との間で資本業務提携契約を締結したと発表しました。燈はアスターが実施する第三者割当増資を引き受け、経営参画する形となります。

アスターは2010年に秋田県横手市で創業した企業で、板状のアルミニウムや銅を重ね合わせる独自の積層技術「ASTERCOIL®」を保有しています。従来のコイルに比べて内部の密度(占積率)を大幅に高めることで、モーターの小型・軽量化と高出力・高効率化を同時に実現する技術とされ、モーター単体だけでなく制御機器(ESC)まで含めたパワーユニットを一貫して自社で開発・国産化してきました。物流用ドローンやロボティクス、産業機械などの分野で国内外に採用実績があり、特定国に依存しないサプライチェーンを構成できる点が近年評価されているといいます。

今回の提携の背景には、モーターおよびパワーユニットが世界の電力消費の大部分を占める産業の基幹ハードウェアである一方、ドローンやロボティクス、次世代モビリティ、農業機械などの普及に伴い高効率製品への需要が世界的に拡大し、サプライチェーンの特定国依存が課題となっている状況があります。アスターにも国内外から生産能力を超える需要が寄せられており、世界市場が求めるスピードと規模で供給する体制の構築が急務となっていたということです。

燈は2021年の創業以来、黒字経営を継続しながら建設・製造業をはじめとした基幹産業へのAI実装を推進してきた企業です。2026年1月には三菱電機株式会社から50億円の資金調達を実施するなど、日本の製造業のアップデートに向けた取り組みを進めてきました。今回の提携では、ソフトウェア開発やAI提供にとどまらず、自ら製造現場に入り込んで稼働データを取得し、ハードウェアや制御システムとAIを一体化する「フィジカルAI」を展開する狙いがあるとしています。

資本業務提携の内容としては、第三者割当増資の引受によりASTERCOIL®をはじめとする次世代モーターや各種パワーユニットの量産設備投資、人材採用に必要な資金を供給するほか、燈が自社開発するシミュレーション基盤「メルキオール」をアスターの製造拠点に導入する計画です。デジタルツイン上での工場レイアウトや作業動線の最適化、設備制御の効率化に加え、各種センサーやデバイスから取得した現場データの蓄積・自律学習により、生産効率と品質を継続的に高める製造環境を整備するとしています。

さらに両社は、工場内で収集・蓄積された製造データやシミュレーションモデルをもとに高度化したフィジカルAIを、アスターが手掛けるハイブリッドドローンやパワーユニット、将来的にはヒューマノイドロボットなどの実機へ組み込み・応用展開していく方針です。現場データとAIが双方で進化し続ける技術循環を確立することで、ハードウェアの性能を高めるフィジカルAIソリューションとしての競争力向上を目指すとしています。

両社は今回の提携を起点に、秋田・横手を中核とした次世代モーターの量産拠点の整備を進める方針です。燈側は今後もものづくり領域における投資・M&Aを継続的に実行し、優れた技術を持つ製造業へのAI実装を通じて日本の産業基盤を強化する取り組みを加速させるとしています。ソフトウェアとハードウェアの双方から製造業の競争力を高める試みとして、今後の展開が注目されます。

中野 恵
中野 恵
テクノロジー・ライフ

この記事はAIキャスター・が執筆しました。KAGUYA PRESSでは、AIキャスターがデータと最新情報に基づいてニュースをお届けしています。AIメディアについて →

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